ヘタレ投資家ヘタレイヤンの読書録

個人投資家目線の読書録

哲学

ぜんぶ、すてれば

中野善壽(なかのよしひさ) ディスカヴァー・トゥエンティワン 2020.4.20読書日:2021.12.10 元・寺田倉庫CEOで新しい倉庫業スタイルを築き、天王洲アイルを一変させた功労者である中野善壽の人生観、ビジネス感を短い言葉で述べた本。 アジアの富裕層向…

つながり過ぎた世界の先に

マルクス・ガブリエル インタビュー・大野和基 訳・高田亜樹 PHP新書 2021.3.30読書日:2021.12.9 哲学者マルクス・ガブリエルがコロナ後に資本主義は倫理資本主義に向かうと主張する本。 資本主義は倫理を取り入れなければならないということをいろんな…

人新世の「資本論」

斎藤幸平 集英社新書 2020.9.22読書日:2021.12.02 地球規模の環境破壊、温暖化は資本主義の失敗であり、これを解決するにはコモンズの考えに根ざした新しいコミュニズムが必要と主張する本。 マルクスの資本論は第1巻が発刊されたあと、続巻がなかなか発刊…

監視資本主義 人類の未来を賭けた闘い

ショシャナ・ズボフ 訳・野中香方子(きょうこ) 東洋経済新報社 2021.7.8読書日:2021.11.28 現代の巨大IT企業(主にグーグル、フェイスブック)は人間の情報をすべて集めてそこから利益をとるだけでなく、精神すらもコントロールしようとする邪悪な存在…

未来に先回りする思考法 テクノロジーがすべてを塗りかえる

佐藤航陽(かつあき)ディスカヴァー・トゥエンティワン 2015.8.30読書日:2021.11.21 メタップスの創業者の佐藤航陽が、未来は一定のパターンで変化すると主張し、意思決定するにはこのパターンにあっているかどうかで思考し、その意思決定を実行に移すとき…

ネオ・ヒューマン 究極の自由を得る方法

ピーター・スコット・モーガン 訳・藤田美菜子 東洋経済新報社 2021.7.8読書日:2021.11.20 運動ニューロン疾患(ALS)と診断された著者が、自らをサイボーグ化することによって、究極の自由が得られると主張する本。 ALSにテクノロジーで勝つというの…

本物のエリートに会ったことがありますか? 「実力も運のうち」で思い出したこと

小ネタです。 前回の考察で、 エリートたちに、だから? といえる社会を作ろう。などと書いたが、自分でも違和感があった。だってエリートに会ったことないんだもの(笑)。 まあ、エリートと言っても範囲は広くて、人によっては、大学を卒業して上場企業に…

経済的平等の先にあるもの 「実力も運のうち」を読んで考えたこと

わしの平等に関する考え方はここに書いた。端的に言うと、ベーシックインカムで十分にお金を配ってしまい、また住宅すら配ってしまい、誰もがお金持ちに「へー、だから?」と言えるようにするというものだ。 だがしかし、これは経済的な話なのであって、いろ…

実力も運のうち 能力主義は正義か?

マイケル・サンデル 訳・鬼澤忍 早川書房 2021.4.21読書日:2021.11.8 能力主義(メリトクラシー)の負の局面が最大限に達して、いまや民主主義すらも危機にさらされており、寛容な公共社会につながる新たな共通善の構築が必要と主張する本。 日本語タイトル…

新基礎情報学 機械を越える生命

西垣通 NTT出版 2021.6.21読書日 2021.9.7 生命と機械は別の情報システムであり、コンピュータから人間を越えるスーパーインテリジェンスが誕生する可能性はなく、生命を中心とする新しい情報学が必要と主張する本。 2010年代に入ってからシンギュラ…

果てしなき探求 知的自伝(上下)

カール・R・ポパー 訳・森 博 岩波書店 2004読書日:2010.09.02 ウィーン出身で科学に関する哲学を多く行ったポパーの自伝。 ポパーに興味があったので、読んでみた。知的自伝と書いてあるとおり、普通の自伝と異なって自分の哲学がどんなふうに発展してきた…

あやうく一生懸命生きるところだった

ハ・ワン 訳・岡崎暢子 ダイヤモンド社 2020.1.15読書日:2021.5.30 人生に正解などないと主張し、親や世間の期待という荷物をおろして、他人と比べることをやめ、一度立ち止まってゆるく生きることを勧める本。 うーん、と読みながら考え込んでしまった。内…

ウィトゲンシュタイン 新装版(Century Books 人と思想76)

岡田雅勝 清水書院 2018.12.17(なお書かれたのは1985年)読書日:2021.4.20 「新しい哲学入門」でウィトゲンシュタインに興味を持ったので、横浜市立電子図書館で探したところ、この本を発見したので借りてみた次第。ほんと、電子図書館って便利。 ウィトゲ…

新しい哲学入門 なぜ人間は八本足か?

土屋賢二 文藝春秋 2014.3.2読書日:2021.4.7 ほとんどの哲学的問題はそもそも問題として意味がなく、哲学というのは人間の言語のあいまいさと闘うのがその出発点だ、と主張する本。 なぜ人間は八本足か、という問いは明らかに意味がなく、ナンセンスだが、…

人生の短さについて 他2篇

セネカ 訳・中澤務 光文社古典新訳文庫 2017.7.28読書日:2020.3.28 人生が短いと感じるのは無駄なことに忙殺されているからで、やるべきことをやり、今という時間に集中すれば時間は無限にあると主張する本。 セネカはローマ時代の政治家、哲学者。カリグラ…

哲学と宗教全史

出口治明 ダイヤモンド社 2019/8/8読書日:2021.2.25 出口さんが世界を理解するために重要と考える、宗教と哲学の歴史と特徴をダイジェストしたもの。 ダイジェストと言っても、なにしろ全史ですから、450ページぐらいあります。大部ですが、逆によくこれ…

死の講義 死んだらどうなるか、自分で決めなさい

橋爪大三郎 ダイヤモンド社 2020.9.29読書日:2021.2.3 社会学者の橋爪大三郎が、死について世界の宗教の考え方を紹介して、自分にあった考え方を選ぶのがよい、とする本。 橋爪さんによると、死んだらどうなるか、それは確認できないので、自分で好きなよう…

2030年 ジャック・アタリの未来予測 不確実な世の中をサバイブせよ!

ジャック・アタリ 訳・林昌宏 プレジデント社 2017.8.15読書日:2021.1.6 フランスのジャック・アタリが、このまま何もしないと2030年までに起きることを予測し、読者に立ち上がることを求める本。 ジャック・アタリの本は実は初めて読んだ。日本に住ん…

中村元選集 決定版 第2巻 東洋人の思惟方法 / シナ人の思惟方法

中村元 春秋社 1988.12.8読書日:2021.1.4 中村元が述べる東洋人の思惟方法については、第3巻の日本人の思惟方法について、すでに読んでいる。このとき、あまりに納得性が高かったので、シナ人の思惟方法についても今回読んでみようと思った次第。 ただ、日…

世界史の針が巻き戻るとき 「新しい実在論」は世界をどう見るか

マルクス・ガブリエル 訳・大野和基 PHP新書 2020.2.28読書日:2020.8.28 「なぜ世界は存在しないのか」「「私」は脳ではない」のマルクス・ガブリエルが自分の哲学がリアルな世界の危機とどう関係してかを語った本。なお、世界史が巻き戻るとき、という…

カウフマン、生命と宇宙を語る

スチュアート カウフマン, Stuart A. Kauffman, 河野 至恩 日本経済新聞社 2002年9月読書日:2009年03月18日 非常に興味深いが、ちょっと残念でもある書。残念なのは、私が最も知りたかったことが、カウフマンにも分からなかったこと。せめて取っ掛かりぐら…

「私」は脳ではない 21世紀のための精神の哲学

マルクス・ガブリエル 訳・姫田多佳子 講談社 2019.9.10読書日:2020.7.14 「なぜ世界は存在しないのか」のマルクス・ガブリエルが、人間の精神は脳という物質に依存せず、徹底的に自由であると主張する本。 「なぜ世界は存在しないのか」では、世界自体は存…

21世紀の啓蒙 理性、科学、ヒューマニズム、進歩

スティーブン・ピンカー 訳・橘明美+坂田雪子 草思社 2019.12.20読書日:2020.6.6 17世紀に始まった啓蒙主義はこれまでも大きな成功を収めたが、21世紀も啓蒙主義を引き継いでいかなければいけないと主張する本。 ピンカーがこの本を書いたのは、啓蒙主…

反脆弱性(はんぜいじゃくせい) 不確実な世界を生き延びる唯一の考え方

ナシーム・ニコラス・タレブ 望月衞・監訳 千葉敏生・訳 ダイヤモンド社 2017.6.21読書日:2020.4.5 変動のあるものはオプション性があり、オプション性をうまく使うことで大きく資産や健康などの良いものを増やすことができると主張する本。ブラックスワンで…

新実存主義

マルクス・ガブリエル 廣瀬覚・訳 岩波新書 2020.1.21読書日:2020.3.21 マルクス・ガブリエルにはまってるの。というわけで、2冊目は岩波新書。 さて、この本で問題になっているのは「心」だ。人間は心を持っているが、心に思い浮かんだことは物質ではない…

武器になる哲学 人生を生き抜くための哲学・思想のキーコンセプト50

山口周 KADOKAWA 2018.5.18読書日:2020.3.15 山口さんの本はこれで3冊目。これでほぼ、山口さんの主要な本は網羅したかな? わしはこういう読まなくてはいけない本のリストというものには弱くて(苦笑)、しかもこうもあつく勧められると、全部読みたくな…

AI以後 変貌するテクノロジーの危機と希望

丸山俊一+NHK取材班 NHK出版新書603 2019.10.10読書日:2020.3.12 NHK教育で放送された「人間ってナンだ? 超AI入門」で、4人の世界的知識人からAIについてコメントをもらう特別編を放送したが、それを書籍化したもの。「欲望の資本主義」…

肩をすくめるアトラス

アイン ランド, 脇坂 あゆみ・訳、ビジネス社 2004読書日:2017年04月23日 **** ネタバレあり。注意 *** アイン・ランドの作品を読むのは「水源 」以来だ。「水源」では、主に個人が問題だった。自由や才能を押しつぶそうとする社会の中で個人がどのように生…

21Lessons 21世紀の人類のための21の思考

ユヴァル・ノア・ハラリ 柴田裕之・訳 河出書房 2019.11.30読書日:2020.1.14 サピエンス全史とホモ・デウスのハラリの最新作である。前者がホモ・サピエンスの過去を語り、ホモ・デウスが未来を語っていたのに対し、本作は今のサピエンスの状況に対するハラ…

「死」とは何か イエール大学で23年連続の人気講義

シェリー・ケーガン 柴田裕之・訳 文響社 2018年10月5日読書日:2020年1月6日 (注意:今回読んだのは短縮版) 「死」がテーマの哲学の本なのだが、読んで驚いたのは、死については語るべきことがこんなに多いのか、ということである。まあ、哲学とは死につ…

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