幸田昌則 日経BP 2024.3.19読書日:2024.8.7 日銀の異次元緩和により不動産への投資がすでにバブルの様相を呈していたが、在庫水準が増える傾向にあり、いまバブルが静かに崩壊していると主張する本。 この本には膨大な図表が載っている。これらは国土交通…
福田歓一 岩波書店 2012.6.15読書日:2024.7.31 哲学者ジャンージャック=ルソーの生涯、文筆活動、思想の全体像を述べた入門書。 わしはルソー嫌いを公言していて、それは高校のころに初めてルソーを読んだときからであるから筋金入りなのである(笑)。 ど…
トレイシー・ウィルキンソン 訳・矢口誠 文藝春秋 2007.5.30読書日:2024.7.22 イタリアは350人(2007年当時)のエクソシストがいて、何千人もの信者に悪魔祓いを行っているエクソシスト大国であり、ローマ・カトリック教会のお膝元で行われている悪…
坊主 ダイヤモンド社 2024.2.27読書日:2024.7.25 X(旧ツイッター)で大喜利を主催している坊主さんが、大喜利の優秀者の作品をもとに、面白い発想が生まれる極意を伝える本。 なんか最近、この系統の本を読むことが多い。その内容はトークだったり、脚本…
森川すいめい 青土社 2016.7.14読書日:2024.7.22 精神科医の著者が、自殺が少ない地域を旅して、共通する地域の特徴を述べた本。 日本は世界的に自殺が多い国で、心のケアをする精神科医の著者は当然ながら自殺をした知り合いがいる。そんなわけで、自殺が…
藤井青銅 河出書房新社 2024.2.28読書日:2024.7.15 伊集院光やオードリーの地味な方の若林さんをブレークさせたことで有名な放送作家の藤井青銅が、面白いトークの極意を伝える本。 藤井青銅さんは主にラジオで活躍している人。ラジオは当然トークしかない…
森永卓郎 三五館シンシャ 2024.3.20読書日:2024.7.15 森永卓郎がメディアの仕事をしていて、触れてはいけないとされたジャニーズ事務所、財務省、日航機123号の墜落、について書いた本。 ジャニーズ事務所についてはBBCが報道してからいかにメディア…
エイミー・オデル 訳・佐藤絵里 河出書房新社 2023.11.20読書日:2024.7.18 雑誌ヴォーグの生きる伝説的な編集長アナ・ウィンターの評伝。 全身ユニクロで固めているわしはファッションにはほぼ興味はない。雑誌ヴォーグを見たこともない。だがアナ・ウィン…
町山智浩 新潮社 2017.11.1読書日:2024.6.30 映画評論家の町山さんの代表作(たぶん)で、1980年代のサブカル的なカルトムービーの数々を取り上げた本。 この本は出版社を変えて何度も出版されている。2006年に洋泉社から出版され、2017年に新…
鈴木敏夫、押井守 DU BOOKS 2024.3.3読書日:2024.7.11 鈴木敏夫と押井守の過去の対談を収録したもの。 たぶん過去のほぼすべての対談を集めたんじゃないかと思われる。ここでびっくりなのは、アニメージュの編集者だった鈴木敏夫が、毎週のように土曜日に押…
中根千枝 講談社 2019.12.1読書日:2024.7.7 日本のタテ社会の構造を発見した中根千枝の入門書。 いちおう入門書的な扱いになっているけど、まあ、これで十分な内容が含まれているんじゃないかな。社会生態学者の中根千枝がタテ社会について発表したのは19…
森永卓郎 三五館シンシャ 2023.6.1読書日:2024.6.4 財政均衡を絶対視する財務省はほとんどカルト集団と化していて、国民のほとんどが財務省に洗脳されていると主張する本。 わしは完全に森永卓郎の味方である。財務省の増税路線を憎んでさえいる。 わしの周…
イヴァン・ジャブロンカ 訳・村上良太 明石書店 2024.3.15読書日:2024.7.5 家父長制というシステムが何万年もの間人類を支配していたが、フェミニズムの発展により女性の権利が拡大され、さらに男性にとっては挫折しやすい社会になり、新しい男性性を模索す…
山中浩之 日経BP 2023.10.23読書日:2024.6.24 差別化が難しく地元密着の企業が多い豆腐産業で、妻の実家のとうふ店に就職し業界No.1の400億円企業、相模屋を作り上げた、ガンダム語を使う異色の経営者、鳥越淳司さんの話。 わしが相模屋のことを知っ…
オルダス・ハクスリー 訳・黒原敏行 2013.6.20 光文社 2013.6.20読書日:2024.6.12 (ネタバレあり、というか内容はだいたい知ってるよね?) 2540年の未来、戦争はなく平和な時代で、人類は安定的な階級社会を作っている。子供は工場で生産され、睡眠学…
近藤正高 講談社 2015.9.1読書日:2024.6.22 1946年生まれのタモリの足跡をたどれば、戦後日本の歩みもたどれると主張する本。 上記の主張は間違ってはいないけど、そもそもどんな人の評伝であってもその時代の国の歩みの影響を必ず受けるものである。だ…
このまえ20代の社員に、ある光学部品の動作原理がわからないから説明してほしい、と頼まれた。これがちょっとだけ面白かった。 その人はいちおう工学部の出身だったのだが、波面という波の概念すら知らなかったので、納得してもらうのに1時間ほどかかって…
三宅香帆 集英社 2024.4.22読書日:2024.6.16 仕事を始めると本どころかあらゆる趣味をする時間的余裕がなくなってしまう、という著者が仕事に全身全霊を捧げることを止めるよう主張する本。 読んでいて困ってしまった。 著者はとても真面目な人らしく、就職…
押井守 東京ニュース通信社 2023.12.26読書日:2024.6.14 70歳になった押井守がはまったYouTubeのチャンネルについて語り尽くすもの。 押井守はゲームの攻略法を探しにYouTubeの世界へ行ったのだが、そこで多様な番組に惹かれてハマったのだそうだ。 押井守…
安野隆弘 早川書房 2022.1.20読書日:2024.6.7 (ネタバレあり。注意) 2029年、自動運転プログラムを開発する会社の社長の坂本は首都高を走る自動運転車内に拘束される。彼を拘束した男は、坂本の自動運転プログラムがマイノリティの命を軽視していると…
円安が進んでいる。 わしはかねてから円安に賛成で、好ましい傾向だと思っている。 しかし、世間では円安がどこまで進むのか不安視する声が多い。ではいったいどこまで進むのだろうか。 ここからは、個人投資家としての感覚でお話させてもらう。理論的な裏付…
岩尾俊兵 講談社 2024.1.20読書日:2024.6.7 人生で起こることはすべて価値創造するという経営の思想で良くすることができると主張する本。 ここで取り上げられる人生の問題は、貧乏だったり、家庭のことだったり、恋愛だったり、勉強だったり、虚栄だったり…
筒井康隆 新潮社 2023.10.30読書日:2024.6.4 筒井康隆の最後の短編集と言われているもの。 まあ、これが最後ということですので、読んでみたわけですが、これまでのいろんなパターンをとりあえず取り揃えてみました、という感じでしょうか。残念ながら、わ…
ヨハン・ハリ 訳・山本規雄 作品社 2024.2.20読書日:2024.5.30 うつ病に悩まされてきたジャーナリストのヨハン・ハリが、プロザックなどの抗うつ剤に科学的根拠はないという驚くべき事実を知り、近年のうつ病は社会的な原因によるものが増えており、その解…
トム・マスティル 訳・杉田真 柏書房 2023.11.10読書日:2024.5.20 動物の話す言葉を解析する最新の科学を紹介する本。 2015年、カリフォルニアの沖でカヤックに乗っているときに、ザトウクジラのブリーチング(海から飛び出してダイブすること)に巻き…
喜多川泰 ディスカヴァー・トゥエンティワン 2019.3.30読書日:2024.5.17 (ネタバレあり。注意) 人生の全てに行き詰まっている修一は一台のタクシーに乗るが、そのタクシーは謎のポイントをメーターに表示し、そのポイントが残っている分だけ、修一の運命…
ウリケ・シェーデ 訳・渡部典子 日経BP、日経新聞社 2024.3.8読書日:2024.5.13 失われた30年と言われているが、日本経済は遅くとも着実に体質転換を図っており、悲観することはないと主張する本。 わしは日本経済について悲観したことはないのではある…
宮脇昭 講談社 2013.6.1読書日:2024.5.16 植物生態学者の宮脇昭が、スギ、ヒノキ、マツの林は偽物だと主張し、全国の植生を調査した結果からその土地にあった森を再生していく実践の様子を述べた本。 ともかく、宮脇さんは現場第一主義のひとらしい。日本中…
自分の読書が普通の人からはずいぶん離れていて、変態的なのは知っています。 会社でも昼休みに本を読んでいるので、他の本好きな人から、どんな本を読んでいるの?、などと聞かれ、それがもとでお互いに読んでいる本を教え合ったりします。読書離れが著しい…
立花隆 講談社 2021.3.1読書日:2024.5.14 立花隆が1996年に東大で行った講義をまとめたもので、テイヤール・ド・シャルダン(1881−1955)の進化に対する考え方に基づいて、人類の進化の進んでいく方向を述べたもの。 未来のことに興味があるわしではあるが…