ヘタレ投資家ヘタレイヤンの読書録

個人投資家目線の読書録

2024-03-01から1ヶ月間の記事一覧

恋ははかない、あるいは、プールの底のステーキ

川上弘美 講談社 2023.8.22読書日:2024.2.4 アメリカからの帰国子女の作家、八色朝見が、アメリカ時代の友人たちとゆるく長い付き合いを続けながら、老境にいたる心境を綴ったもの。 小説としては、初・川上弘美である。エッセイは「私の好きな季語」という…

アガサ・クリスティ とらえどころのないミステリの女王

ルーシー・ワースリー 訳・大友香奈子 原書房 2023.12.25読書日:2024.2.23 遺族が提供した資料を交えたアガサ・クリスティの最新評伝。 母親がミステリ好きだったこともあって、わしの実家には結構ミステリがあったので、アガサ・クリスティももちろん読ん…

裁判官の爆笑お言葉集

長嶺超輝 幻冬舎 2007.3.30読書日:2024.2.18 裁判所の傍聴マニアが、裁判官の印象に残ったお言葉をまとめた本。 爆笑と書いてあるけど、それはほとんどない。いくつかクスッと笑えるものがあるだけだ。裁判なんておおむね深刻な状況だから、そもそもそんな…

ナチュラル・ボーン・ヒーローズ 人類が失った”野生”のスキルをめぐる冒険

クリストファー・マクドゥーガル 訳・近藤隆文 NHK出版 2015.8.30読書日:2024.2.7 「BORN TO RUN」で、人間はもともと走るようにできていることを語った著者が、その他に人間がもともと持っている野生の能力をクレタ島の人たちの身体能力を中心に語った…

万物の黎明 人類史を根本からくつがえす

デヴィッド・グレーバー デヴィッド・ウェングロウ 訳・酒井隆史 光文社 2023.9.30読書日:2024.2.17 農業の始まりが私的所有と不平等を生み、ヒエラルキーが形成され、都市や国家を生んだというビッグヒストリーの思い込みを破壊し、近年の考古学や人類学の…

検閲官のお仕事

ロバート・ダーントン 訳・上村敏郎、矢谷舞、伊豆田俊介 みすず書房読書日:2024.2.8 フランス、英領インド、東ドイツの検閲の実際を調べて、検閲とはなにか、検閲官はどんなふうに検閲という仕事に関わったのか、ということを比較した本。 ロバート・ダー…

ほんとうの定年後 「小さな仕事」が日本社会を救う

坂本貴志 講談社 2022.8.20読書日:2024.1.28 定年後、収入は大幅に減るが同時に支出も減るため生活には困らず、月に数万〜10万円程度の追加収入があれば趣味をおおいに楽しむことができ、ストレスがほぼないため幸福な生活を送る人が大半だと報告する本。…

「反応しない練習」「Chatter」を読んで思ったこと

最近、「反応しない練習」と「chatter」を続けて読んだ。 偶然、同時期に読んだのだが、これを読んで思ったことがある。 じつはずっと、わしには大きな悩みがあった。その悩みというのは、昔のことが突然思い出されて、心が苛(さい)まされるという悩みであ…

Chatter(チャッター)「頭の中のひとりごと」をコントロールし、最良の行動を導くための26の方法

イーサン・クロス 訳・鬼沢忍 東洋経済新報社 2022.12.4読書日:2024.1.26 頭の中では自分の言葉が常に聞こえているが、その声がネガティブなループに入り脱け出せなくなったときをチャッターと名付け、どうすればチャッターから抜け出せるかを指導する本。 …

「若者の読書離れ」というウソ 中高生はどのくらい、どんな本を読んでいるのか

飯田一史 平凡社 2023.6.15読書日:2024.1.22 2000年代に入ってから中学生の読書は増えており、読書離れとは言えない状況であり、さらに読書の内容も以前と異なりラノベ中心ではなくなっていることを報告した本。 読書が急回復している背景は、「朝の読…

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