ヘタレ投資家ヘタレイヤンの読書録

個人投資家目線の読書録

読書録

逆境こそ光輝ある機会なり

元谷外志雄 APAグループ たぶん2015年に出版読書日:2025.1.5 APAグループ代表の元谷外志雄が書いた、自分の生い立ち、アパの創業から今後までを語った、たぶん一般の本屋では入手できない本。(いちおう800円と値段がついているから、アパホテルでは購入で…

死は存在しない 最先端量子力学が示す新たな仮説

田坂広志 光文社 2022.10.19読書日:2024.12.27 宇宙のすべての情報は量子真空の「ゼロ・ポイント・フィールド」にホログラム的に記録され、人は死んでも情報として生きているから、死は存在しない、と主張する本。 (ホリエモンの本がすぐに読み終わったの…

最大化の超習慣 「堀江式」完全無欠の仕事術

堀江貴文 徳間書店 2022.1.31読書日:2024.12.25 人生を最大限に活かすには、自分の能力を最大化する習慣を身に着けるのが一番合理的と主張する本。 クリスマスのこの時期に、読む本がなくなってしまった。こういうときこそ、キンドルの出番だ。アマゾンにア…

流れとかたち 万物のデザインを決める新たな物理法則

エイドリアン・べジャン J・ペダー・ゼイン 訳・柴田裕之 解説・木村繁男読書日:2024.12.25 流れがあるところでは、その形状は、一番流れやすくなるデザインに進化する、という法則が成り立っていると主張する本。 なーるほど、という感じの主張で、自然を…

レフ筋トレ 最高に動ける体をつくる

高岡英夫 講談社 2004.4.2読書日:2024.12.20 かたい筋肉を「ラフ筋」と呼び、マシュマロのような柔らかい筋肉を「レフ筋」と呼ぶ著者が、レフ筋こそ動ける体であり、レフ筋をつくる筋トレの方法を教える本。 筋トレが流行っているが、何も考えずにやると硬…

生きることは頼ること 「自己責任」から「弱い責任」へ

戸谷洋志 講談社 2024.8.20読書日:2024.12.16 新自由主義の「自己責任論」を全面的に採用することは論理的に問題があるだけでなく、有害でもあり、人は一人で生きていけない以上、他の人に頼る局面が必ずあり、人に頼ることを前提とする「弱い責任論」で補…

眠れる進化 世界は革新(イノベーション)に満ちている

アンドレアス・ワグナー 訳・太田直子 早川書房 2024.9.20読書日:2024.12.14 生物の中では遺伝子は常に進化していて、猛烈な勢いで新しいタンパク質を作り出しており、それらのほとんどは役に立たずに眠っているが、環境が変化してたまたまタイミングが合う…

エリート過剰生産が国家を滅ぼす

ピーター・ターチン 早川書房 2024.9.20読書日:2024.12.2 歴史を物理的、数学的に取り扱うという「クリオダイナミクス(歴史動力学)」によれば、人口が増えるとエリート層の人口も増えるがエリート層の職は十分に増えないので、職にあぶれたエリートが労働…

哲学者たちが考えた100の仮説

白取春彦 三笠書房 2024.9.10読書日:2024.12.1 古今東西の哲学者たちの発想を100個集めたもの。 日本の秀才たちの人って本当に優秀だと思う。海外の思想なんかの難しい話をものすごくうまくまとめてくれるのだ。でも逆に自分のオリジナルのことを言って…

小山さんノート

小山さんノートワークショップ編 エトセトラブックス 2023.10.30読書日:2024.11.26 文学を志して東京に出てきた小山さんは、1991年にホームレスになり、公園でブルーシートのテントで暮らすようになったが、2013年に亡くなった。そのあと、人々が膨大な日記…

本居宣長 「もののあはれ」と「日本」の発見

先崎彰容 新潮社 2024.5.20読書日:2024.11.24 江戸時代、「西側」だった中国の儒教文化に侵されていた日本を、日本独自の感性を復活させようとした国学者・本居宣長の挑戦を描いた本。 別に国学に興味はなかったのだが、なにやら熱くかたる書評に出会ったの…

日本人はなぜキツネにだまされなくなったのか

内山節(たかし) 講談社 2013.4.1(電子版、元の出版は2007.11) 読書日:2024.11.26 日本人は昔からキツネにだまされ続けていたが、1965年頃を境にそのような話は聞かなくなったという、その理由を考察した本。 キツネにだまされたという話は昔話によ…

統計学の極意

デイヴィッド・シュピーゲルハルター 訳・宮本寿代 草思社 2024.2.29読書日:2024.11.9 必要最小限の数式で統計学の全体を伝えることで米英でベストセラーとなった本。 日本では普通高校で理系と文系のどっちに進むか選択させられる。わしは理系を選んだが、…

「ふつうの暮らし」を美学する 家から考える「日常美学」入門

青田麻美 光文社 2024.6.30読書日:2024.11.6 従来は日常から離れたところに「芸術」が存在して美を担っていたが、日々の暮らしの中に存在する美学、「日常美学」を紹介する本。 日々の生活の中で、ふと何かを見て美しいと思ったり、いつも見ているものが違…

知価革命(堺屋太一著作集15)

堺屋太一 東京書籍 2018.2.23読書日:2024.11.11 いまから40年前、1985年に堺屋太一が、世界はこれから中世の価値観に近い世界になり、「ハイテク中世」の時代が来ると、予言した本。 トランプ大統領が再選したとき、「ああ、これからは本当に中世の時…

弱い円の正体 仮面の黒字国・日本

唐鎌大輔 日経BP 2024.7.8読書日:2024.10.23 日本は経常黒字であるが、経常黒字のほとんどは海外における第一次所得であり、その大部分は現地に再投資されて日本に戻ってこないので日本円に替えられることはなく、その結果お金はキャッシュフローベースで日…

はじめての人類学

奥野克己 講談社 2023.8.20読書日:2024.10.18 人類学とは、人類とは何か、を探求する学問であり、人類学を語るときに欠かせないマリノフスキ、レヴィ=ストロース、ボアズ、インゴルドの4人の考え方を通して、人類を研究するとはどういうことかを語る本。 …

イスラエルの起源 ロシア・ユダヤ人が作った国

鶴見太郎 講談社 2020.11.10読書日:2024.10.19 なぜイスラエルは攻撃的な国なのか。その理由はイスラエルがウクライナを含むロシア帝国にいたユダヤ人が作った国であり、ウクライナで経験したユダヤ人に対する大虐殺、ポグロムにあると主張する本。 わしは…

ほんとうの日本経済 データが示す「これから起こること」

坂本貴志 講談社 2024.10.15読書日:2024.10.16 「ほんとうの定年後」の姿をデータで示した著者が、人口動態を用いて、これから日本経済に起こることを示した本。 バブル崩壊後の日本経済(の停滞)についていろいろな話を読んできたが、この本の人口動態、…

ぼくが13人の人生を生きるには身体がたりない。 解離性同一性障害の非日常的な日常

haru 河出書房新社 2020.5.30読書日:2024.10.15 解離性同一性障害(いわゆる多重人格)に加えて、性同一性障害、ADHD(多動性障害)、という障害を抱えているharuさんの解離性同一性障害の実際の日常を語ってくれる本。 解離性同一性障害(多重…

ワイルドランド アメリカを分断する怒りの源流

エヴァン・オズノス 訳・笠井亮平 白水社 2024.3.5読書日:2024.11.3 ジャーナリストのオズノスが2013年に中国から帰ってくると、米国はまったく変わっていた。オズノスは自分にゆかりにある3か所を選んで、各地がどのように変わったのかを確認し、アメリカ…

怠惰なんて存在しない 終わりなき生産性競争から抜け出すための幸福論

デヴォン・プライス 訳・佐々木寛子 ディスカヴァー・トゥエンティワン 2024.5.24読書日:2024.10.8 生産性をあげて仕事の成果を上げるということが自分の価値、という生産性競争から脱出しようと主張する本。 中身を読んで驚いた。まったく同じ内容の本を最…

ジョン・ロック ―神と人間の間

加藤節 岩波書店 2018.5.22読書日:2024.10.6 ジョン・ロックは私有財産を主張して資本主義の流れを決定づけた印象があるが、本人は敬虔なキリスト教徒で、すべては神の意思を人間の法に適応しようとした結果であり、ロックは宗教哲学者であると主張する本。…

世界は「見えない境界線」でできている

マキシム・サムソン 訳・染田屋茂、杉田真 かんき出版 2024.6.3読書日:2024.10.2 地理学者の著者が世界に存在するいろいろな境界について述べた本。 不思議なことではあるが、誰かが線を引いただけで、わしらはそれを意識せざるを得なくなる。グラウンドで…

管理職が持つべき決断力 戦史の「韻」をつかめ

中原広 産経新聞出版 2024.4.17読書日:2027.9.19 元国税庁長官だった中原氏が、これからのリーダーあるいはリーダー候補たちに、決断するときの参考になりそうなエピソードを、戦史の中から選んで解説するもの。 いちおう自己啓発の類に入るんだろうけど、…

アイヌ学入門

瀬川拓郎 講談社 2015.4.1読書日:2024.9.29 アイヌ学の現状を紹介する本。 「『万物の黎明』を読む」を読んだときに、瀬川拓郎のアイヌの話が印象に残った。アイヌの首領は奴隷のような存在を使ってサケ漁の作業をさせるんだけど、こうした権力は家族を超え…

テクノ・リバタリアン 世界を変える唯一の思想

橘玲 文藝春秋 2024.3.20読書日:2024.9.17 シリコンバレーなどにいるテクノオタクたちの多くは、自由をもっとも価値が高いと考えるリバタリアンで、あり得ないほどの財力とテクノロジーの力を使って、世の中を変えようとしていることを報告した本。 リバタ…

「モディ化」するインド 大国幻想が生み出した権威主義

湊一樹 中央公論社 2024.5.10読書日:2024.9.12 インドのモディ首相はインドの民主主義制度を骨抜きにしており、すでに民主主義とはいえない権威主義国家になっていると報告する本。 読まなければよかった、知りたくなかった、という本があるけれど、これは…

グレーバー+ウェングロウ『万物の黎明』を読む 人類史と文明の新たなヴィジョン

責任編集・酒井隆史 河出書房新社 2024.4.20読書日:2024.9.23 『万物の黎明』に関するインタビュー、議論、書評などを集めて、どんな影響を与えたのか、与えつつあるのかを教えてくれる本。 出版と同時に古典入りした感のある『万物の黎明』。わしも読んで…

老いた今だから

丹羽宇一郎 講談社 2024.3.20読書日:2024.9.9 伊藤忠商事の会長や中国大使を歴任した丹羽宇一郎氏が、85歳になって、老いたあとの過ごし方を提案する本。 丹羽宇一郎が85歳だと知ってちょっとびっくりした。もっと若いと思っていたから。ということは、…

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