読書録
ティム・フェリス 訳・川島睦保 東洋経済新報社 2022.10.20読書日:2023.5.13 巨神のツール、知性編、健康編についで第1巻目の富編。3分冊されて発行されたこのシリーズを逆の順番で読んでいくことになったが、カタログ集のようなものだから特に問題はない。…
ニック・チェイター 訳・高橋達二、長谷川珈 講談社 2022.7.14読書日:2023.5.8 脳はその場限りの即興で物事を判断し、意味を作り出して意識に送るということを延々と行っており、意識には無意識といった深層構造は存在しないと主張する本。 たぶんここに書…
秦正樹 中公新書 2022.10.25読書日:2023.5.2 陰謀論は外国だけではなく日本でも問題であり、何らかの信条を持っている人ほど陰謀論に陥りやすいことを、ネトウヨ出身の社会学者がデータにより明らかにした本。 陰謀論が恐るべき破壊力を持つということをま…
エリオット・ヒギンズ 訳・安原和見 筑摩書房読書日:2023.4.27 インターネットなどの公開された情報をもとに調査を行うオープンソース調査の手法を開拓したエリオット・ヒギンズが、ベリングキャットを設立し、パソコンとネットを武器にして国家などの巨大…
ティム・フェリス 訳・川島睦保 東洋経済新報社 2022.10.20読書日:2023.4.24 ティム・フェリスの「巨神のツール」シリーズの健康編。概ね、食事(ダイエット含む)、運動、瞑想、そしてなんとサイケな体験ができる薬物の話も載ってる。 いや、このサイケな…
ジョッシュ・ウェイツキン 訳・吉田俊太郎 みすず書房 2015.8.18読書日:2023.4.20 「ボビー・フィッシャーを探して」という映画のモデルになったチェスの世界的選手のジョッシュ・ウェイツキンが、20代に太極拳にはまって太極拳の武術、推手でチャンピオ…
サイモン・シネック 訳・栗木さつき 日本経済新聞社 2012.1.24読書日:2023.4.17 どうやるか(HOW)、何をやるか(WHAT)の前に、自分の存在意義はなにか(WHY)から始めたほうがうまくいくと主張する本。 というのは、うまくいかなかったときにW…
ヘンリー・ジー 訳・竹内薫 ダイヤモンド社 2022.9.14読書日:2023.4.13 地球が誕生してから6〜8億年後に生命が誕生し、進化を続けてついには人類が大繁栄し、さらに人類の絶滅までも視野に入れる、壮大な地球生物全史をたった300ページに圧縮した本。 …
佐々木良 万葉社 2022.10.10読書日:2023.4.12 万葉集を奈良弁に翻訳したちょっとキワモノ(?)の翻訳歌集。 なんか興味を惹かれて読もうと思ったのだが、どの図書館にも置いていないのだった。なぜ?と思ったが、どうもこの本はアマゾンでしか発売していな…
ジョッコ・ウィリンクス リーフ・バビン 訳・長澤あかね CCCメディアハウス 2021.7.27読書日:2023.4.11 イラク戦争でネイビー・シールズを指揮したジョッコが、リーダーシップとは究極の責任感を持つことで、究極の責任感とは作戦に関係するすべてのこと…
バートランド・ラッセル 訳・堀秀彦、柿村峻 平凡社 2009.8.10読書日:2023.4.7 人類の生産性はすでに十分高いから、一日の労働時間は4時間で十分で、余った時間を有効に使えば豊かで幸福な人生を送れると主張する本。 まあ、実質1日2時間ほどしか働いて…
アンディ・クラーク 訳・呉羽真、久木田水生、西尾香苗 春秋社 2015.7.25読書日:2023.4.2 電子的に繋がれていなくても、人間は道具を使っているだけで肉体も精神も拡張されており、事実上のサイボーグ状態だと主張する本。 この本の原著は2003年に出版…
紫苑(しおん) 大和書房 2022.8.1読書日:2023.3.29 フリーライターとしてあまりお金のことを考えずに暮らしてきた著者が、子供が独立後に年金5万円しかないのにどうやって暮らしていくか悩んだ末に、貯金をはたいて築40年の一軒家を買って、5万円で生…
(ネタバレあり注意) 凪良ゆう 東京創元社 2019.9.30読書日:2023.3.26 男女関係ではないが、一緒にいると自由になれる二人が人生を共にするようになるまでの物語。 2020年本屋大賞受賞作で、映画化もされた作品である。帯の惹句は「愛ではない、けれど…
西村博之 プレジデント社 2022.3.24読書日:2023.3.25 ひろゆきが、問題解決のコツは自分の負担にならないように考え方を変えるだけ、と伝授する本。 まあ、ひろゆきももういいかな、という気がする。同じ話の繰り返しが多くなってきたし、しかも、わしはど…
高城剛 光文社新書 2022.8.30読書日:2023.3.24 高城剛が世界に起きている周期を読み解くことによって、これから起きることを予測する本。 わしの出自がエンジニアのせいか、周期で説明しようという話を聞くと、どうも眉唾な印象を受けてしまう。何かを説明…
スザンヌ・シマード 訳・三木直子 ダイヤモンド社 2023.1.10読書日:2023.3.23 森の木たちがマザーツリーと呼ばれる古い木を中心に地下の菌根菌の菌糸でつながっており、水や炭素などを融通しあっていることを証明して、森の見方を一変させたカナダの生態学…
デズモンド・シャム 訳・神月謙一 草思社 2022.9.5読書日:2023.3.17 2000年代に中国で総理だった温家宝の一族に接近し、その伝手を利用して新富豪になったデズモンド・シャムとその元妻ホイットニー・デュアンだったが、習近平の腐敗一層キャンペーンの…
モニーク・ヴィラ 訳・山岡万里子 英治出版 2022.12.20読書日:2023.3.14 現代の奴隷は麻薬や負債で被害者を抵抗できなくして売春や労働を強制するもので、昔の奴隷と異なり使い捨てのローリスク・ハイリターンのビジネスであり、さらに身近で行われているの…
ティム・フェリス 2022.10.20 東洋経済新報社読書日:2023.3.11 「週4時間だけ働く」のティム・フェリスが、ポッドキャストで著名人にインタビューした内容をまとめた本(を3分冊にした1冊)。 どうやら週4時間だけ働くと、仕事以外にいろいろな活動がで…
柄谷行人 岩波書店 2022.10.5読書日:2023.3.8 人類の歴史はその交換様式で区別でき、そのスタイルは4つしかなく、いまは商品や権力に関連した交換様式が強いが、将来は個人に関係した交換様式の世界になると主張する本。 最初はそれがどうしたという感じで…
多良美智子 すばる舎 2022.3.30読書日:2023.3.5 87歳の著者が、古い団地でお金もあまり使わない豊かな暮らしを紹介した本。 最近、この手の高齢者が質素だが豊かに満足して暮らす様子を書いた本がベストセラーになっている。というわけで、読んでみようと…
エドワード・O・ソープ 訳・望月衛 ダイヤモンド社 2019.4.3読書日:2023.3.4 世界で初めてブラックジャックのカウンティングの技術を発見し、オプションの価値を計算するブラック=ショールズの式を発表前から自力で発見し、適正価格から外れた銘柄をリスク…
水木しげる 講談社文庫 2022.7.15読書日:2023.2.27 (ネタバレあり 注意!) 水木しげるが体験したパプアニューギニア、ニューブリテン島での戦いを一兵士の視線で描いたもの。 「のんのんばあとオレ」が印象深かったので、水木さんの代表作を読んでみたも…
奥野克巳 亜紀書房 2023.1.9読書日:2023.2.25 人類学者のKがボルネオの狩猟採集民プナンで一緒に生活した経験を語る本。 人類学者のKとはもちろん著者自身のことだろうが、この本ではまるで小説のように三人称でKの体験を語っている。どうしてこんなふう…
久松達央 光文社新書 2022.8.30読書日:2023.2.22 28歳のときに農業に新規参入して実地で農業を見つめてきた著者が、世間が抱いている農業の常識は幻想だと喝破し、小さな自営業の農業が生き残っていくのに必要なのは競争することではなく、ファンを増やす…
エマニュエル・トッド 訳・堀茂樹 文藝春秋 2022.10.30読書日:2023.2.18 家族形態と現代政治との関係を見つめてきた人口歴史学者のエマニュエル・トッドが、これまでの研究成果をまとめて、民主主義の行く末を示唆する衝撃の書。 「第三次世界大戦はもう起…
成田悠輔 SB新書 2022.7.15読書日:2023.2.9 イェール大学の成田悠輔が、国民の無意識からデータを収集して、アルゴリズムにより自動的に政策を立案、実行する「無意識民主主義」を主張する本。 この本、やたら評判がいい。というわけで、読むまでにずいぶ…
植原亮 ダイヤモンド社 2022.8.30読書日:2023.2.6 人は素早く答えを得る直観と、じっくり考える熟慮の2つのシステムを持っており、直観には勘違いや錯覚があるので、その特性をよく知って熟慮する遅考術を教える本。 まあ、ともかく題名が素晴らしい。 こ…
ビル・ゲイツ 訳・山田文 早川書房 2022.6.20読書日:2023.2.4 ビル・ゲイツがコロナの次のパンデミックを抑えるために、世界的な仕組みを作らなければいけないと主張する本。 ビル・ゲイツは以前から感染症に興味を示していて、すでに2015年にはTED…