2021-01-01から1年間の記事一覧
マルクス・ガブリエル インタビュー・大野和基 訳・高田亜樹 PHP新書 2021.3.30読書日:2021.12.9 哲学者マルクス・ガブリエルがコロナ後に資本主義は倫理資本主義に向かうと主張する本。 資本主義は倫理を取り入れなければならないということをいろんな…
ひろゆき 宝島社 2021.7.16読書日:2021.12.7 ひろゆきが独学の意味と極意を語る本。 独学が流行りだ。わしもたとえば「独学大全」なんかを読んだが、いまいちぴんとこなかった。この本で独学の悩みを解決できるのかとても疑問だ。 その点、ひろゆきの独学は…
ブルシット・ジョブを読むと、みんな自分のブルシット体験を語りたくなるらしい。なので、わしも語ろうかな。 大学時代のアルバイトはイオン系の総合スーパーのバイトだったが暇だったな。まあ、時給もすごく安かったから時給に見合ったバイトだった。ワゴン…
デヴィッド・グレーバー 訳・酒井隆史、芳賀達彦、森田和樹 岩波書店 2020.7.29読書日:2021.12.5 アナキストの文化人類学者で「負債論」のグレーバーが、クソどうでもいいブルシット・ジョブが増えていると主張し、その社会的・歴史的背景、仕事の意味、そ…
斎藤幸平 集英社新書 2020.9.22読書日:2021.12.02 地球規模の環境破壊、温暖化は資本主義の失敗であり、これを解決するにはコモンズの考えに根ざした新しいコミュニズムが必要と主張する本。 マルクスの資本論は第1巻が発刊されたあと、続巻がなかなか発刊…
柚木麻子 新潮文庫 2020.2.1読書日:2021.11.30 (ネタバレ注意) 梶井真奈子(カジマナ)は男をたぶらかして次々に殺した容疑で収監中だが、痩せていなくてむしろ太っており、美しくもないのに、男が夢中になることが世間の女性たちを苛立たせ、注目を集め…
ショシャナ・ズボフ 訳・野中香方子(きょうこ) 東洋経済新報社 2021.7.8読書日:2021.11.28 現代の巨大IT企業(主にグーグル、フェイスブック)は人間の情報をすべて集めてそこから利益をとるだけでなく、精神すらもコントロールしようとする邪悪な存在…
いや、めでたいです。 ついこのまえ気がついたんですが、いつの間にか日経サイエンスが電子化されていました。アマゾン他の電子書籍に対応しています。 科学系の雑誌の中で読むに値するのは日経サイエンスぐらいですね。昔はけっこういろんな科学雑誌はあっ…
すぽ ぱる出版 2019.9.10読書日:2021.11.23 過去数期で20%程度の成長をしている銘柄でPERの低いものに投資することで、10倍の銘柄発掘も可能と主張する本。 まあ、投資を始めた頃、こんな感じの本をたくさん読んでいました。最近ご無沙汰だったので…
ブランコ・ミラノヴィッチ 訳・西川美樹 解説・梶谷懐 みすず書房 2021.6.16読書日:2021.11.22 共産主義を含め、すべての経済システムは資本主義を目指していたと主張し、現在は米国を中心とした「リベラル能力資本主義」と中国を中心とした「政治的資本主…
佐藤航陽(かつあき)ディスカヴァー・トゥエンティワン 2015.8.30読書日:2021.11.21 メタップスの創業者の佐藤航陽が、未来は一定のパターンで変化すると主張し、意思決定するにはこのパターンにあっているかどうかで思考し、その意思決定を実行に移すとき…
ピーター・スコット・モーガン 訳・藤田美菜子 東洋経済新報社 2021.7.8読書日:2021.11.20 運動ニューロン疾患(ALS)と診断された著者が、自らをサイボーグ化することによって、究極の自由が得られると主張する本。 ALSにテクノロジーで勝つというの…
宮崎徹 時事通信社 2021.8.12読書日:2021.11.18 老廃物を除去する特殊なタンパク質AIMを発見した著者が、これを使って腎臓病などの従来、治療不可能だった病気に挑戦していることを報告した本。 猫のほとんどは腎臓病で死ぬんだそうだ。知らなかった。普…
齋藤孝 宝島社 2021.5.26読書日:2021.11.15 齋藤孝が、頭のいい人というのはインプットとアウトプットが正しくできることだと主張し、正しいインプット、アウトプットができるためのコツを伝授する本。 齋藤孝によると、正しいインプット、アウトプットとい…
橘玲 幻冬舎 2021.6.25読書日:2021.11.12 橘玲が科学的な最新の性格分析を紹介し、自分のキャラを把握し、自分の性格に合った人生の物語を構築しようと主張する本。 橘玲はこれまで最新の進化心理学から得られる知見をもとに、人間の心理についていろいろ書…
小ネタです。 前回の考察で、 エリートたちに、だから? といえる社会を作ろう。などと書いたが、自分でも違和感があった。だってエリートに会ったことないんだもの(笑)。 まあ、エリートと言っても範囲は広くて、人によっては、大学を卒業して上場企業に…
わしの平等に関する考え方はここに書いた。端的に言うと、ベーシックインカムで十分にお金を配ってしまい、また住宅すら配ってしまい、誰もがお金持ちに「へー、だから?」と言えるようにするというものだ。 だがしかし、これは経済的な話なのであって、いろ…
マイケル・サンデル 訳・鬼澤忍 早川書房 2021.4.21読書日:2021.11.8 能力主義(メリトクラシー)の負の局面が最大限に達して、いまや民主主義すらも危機にさらされており、寛容な公共社会につながる新たな共通善の構築が必要と主張する本。 日本語タイトル…
増井真那 朝日出版社 2017.11.17読書日:2021.11.4 5歳のときに変形菌のことを知り、変形菌を育てるようになり、実験を行って学会にも発表する中学生(当時)が、変形菌との関わりや研究成果を述べた本。 たぶん、小学生の頃の著者がテレビで紹介されていた…
成田昌隆 光文社 2021.7.30読書日:2021.11.3 NEC、日興証券と渡り歩いたエリートが夢を捨てきれず、いちからCGの勉強をして45歳で退社し、46歳でハリウッドデビューをすると、スター・ウォーズのVFXを担当したILMに採用され、ミレニアム・フ…
萩尾望都 河出書房新社 2021.4.30読書日:2021.11.2 萩尾望都が大泉で一緒に暮らした竹宮惠子とそのブレーンだった増山法恵と絶縁した経緯を述べた本。 萩尾望都が「私の少女マンガ講義」で竹宮惠子の「風と木の詩」についてなんの言及もないのはなぜ、と思…
今井眞一郎 構成・瀬川茂子 朝日新聞出版 2021.7.30読書日:2021.11.1 日本人の老化研究の第一人者による、自分のキャリア形成と老化・寿命研究の最前線を紹介した本。 以前読んだライフスパンの著者、デビッド・A・シンクレアと同じ元ギャランテ研究室の研…
ひろゆき(西村博之) ダイヤモンド社 2020.3.4読書日:2021.10.25 人間、99%の努力をして成功するよりも、1%の努力で面白くだらだらと暮らせるほうがいいと思う人のために、コツを伝授する本。 ひろゆきの人気のこの本、投資をやっている人が読んだら…
許成準(ホ・ソンジュン) すばる舎 2019.4.25読書日:2021.10.21 小さな習慣の積み重ねで人生は大きな差が開くと主張し、偉人たちの習慣を紹介しているが、実際にはそういうくくりで作った小ネタ集。 わしはこういう小ネタやちょっといい一言の本が苦手なの…
「本を読む本」の読書スタイルは、明らかに自分で本を買って読むようなスタイルなのであって、わしのような図書館の本を読む人間にはなんともぜいたくな話だなあ、という気がしました。 わしも昔は本を買っていましたが、本が溜まっていくのが好きになれず、…
M・J・アドラー C・V・ドーレン 訳・外山滋比古 槇未知子 講談社学術文庫 1997.10.10(底本 日本ブリタニカ 1978.6)読書日:2021.10.17 読書とは受け身ではなく積極的な行為であり、初級読書、点検読書、分析読書を経て、最終的にはシントピカル読書とい…
アダム・ハート 訳・柴田譲治 原書房 2021.3.22読書日:2021.10.16 ヒトが作り上げた社会や文化のイノベーションが早すぎて、ゆっくりと進む進化は追いつけず、ミスマッチが起きていることを書いた本。 いくつかのトピックスについて、人間の進化が社会変化…
須川邦彦 青空文庫 2004.5.8 (底本 新潮文庫 2003.7.1、親本 講談社 1948.10)読書日:2021.10.10 明治32年、漁場の調査に出た龍睡丸(りゅうすいまる)がハワイ列島のパール・エンド・ハーミーズ礁近海で遭難し、乗組員16人がひとりの死者も出さずに無…
吉森保 日経BP 2020.12.21読書日:2021.10.6 科学的思考が大切と力説する著者が、科学的思考を全開して自ら関わってきた細胞のオートファジーを軸に生命科学について語る本。 この本の前に読んだ「動物意識の誕生」があまりに歯ごたえがありすぎたせいか、…
シモーナ・ギンズバーグ エヴァ・ヤブロンカ 訳・鈴木大地 勁草書房 2021.5.20読書日:2021.10.4 動物の意識は、無制約連合学習という機能が基礎になった、と主張する本。 「動物意識の誕生」という書名からてっきり、人間だけでなく動物にも意識があると主…