伝記 評伝
福田歓一 岩波書店 2012.6.15読書日:2024.7.31 哲学者ジャンージャック=ルソーの生涯、文筆活動、思想の全体像を述べた入門書。 わしはルソー嫌いを公言していて、それは高校のころに初めてルソーを読んだときからであるから筋金入りなのである(笑)。 ど…
エイミー・オデル 訳・佐藤絵里 河出書房新社 2023.11.20読書日:2024.7.18 雑誌ヴォーグの生きる伝説的な編集長アナ・ウィンターの評伝。 全身ユニクロで固めているわしはファッションにはほぼ興味はない。雑誌ヴォーグを見たこともない。だがアナ・ウィン…
近藤正高 講談社 2015.9.1読書日:2024.6.22 1946年生まれのタモリの足跡をたどれば、戦後日本の歩みもたどれると主張する本。 上記の主張は間違ってはいないけど、そもそもどんな人の評伝であってもその時代の国の歩みの影響を必ず受けるものである。だ…
シヤ・コリシ 訳・岩崎晋也 東洋館出版社読書日:2024.4.2 ポートエリザベスのタウンシップ(黒人居住地)出身のシヤ・コリシが、食べるのにも苦労するような境遇からラグビーでチャンスを掴んで成功し、南ア代表チーム、スプリングボックスの主将に選ばれて…
アナニヨ・バッタチャリヤ 訳・松井信彦 みすず書房 2023.9.19読書日:2024.3.21 ハンガリー出身の数学の天才で、数学の力を量子力学、コンピューター、ゲーム理論、AIなど、純粋数学の枠を越えて貢献し、手がけた分野のすべてがその後大きく発展して、い…
ウォルター・アイザックソン 訳・井口耕二 文藝春秋 2023.9.10読書日:2024.3.13 著名人の伝記を次々発表するウォルター・アイザックソンの最新作であるイーロン・マスクの伝記。 ウォルター・アイザックソンといえば、著名人の伝記を次々発表していて、いち…
ルーシー・ワースリー 訳・大友香奈子 原書房 2023.12.25読書日:2024.2.23 遺族が提供した資料を交えたアガサ・クリスティの最新評伝。 母親がミステリ好きだったこともあって、わしの実家には結構ミステリがあったので、アガサ・クリスティももちろん読ん…
神田正 開発社 2009.9.28読書日:2023.10.9 日高屋を創業した神田正が自分の人生を振り返る本。 わしは日高屋が好きで、愛用している。わしが住んでいるところはラーメンの激戦区であるが(さいきん、激戦区でないところってあるのかしら?)、ラーメンは日…
沢木耕太郎 新潮社 2022.10.25読書日:2023.8.3 第2次世界大戦末期に密偵として内モンゴルに潜入し、そのまま戦争が終わってもチベットやインドを放浪し、帰国後は「秘境西域八年の潜行」という本を出版した以外は、死ぬまで岩手県で美容関係の卸の仕事を坦…
藤原章生 山と渓谷社 2023.3.10読書日:2023.7.23 1984年にヒマラヤK7の初登頂を成し遂げた東大スキー山岳部遠征隊の隊長で周囲に強い印象を残し、K7後は登山から引退するも、最後は酒に飲まれて46歳で亡くなった、永田東一郎の評伝。 著者が永田…
済東鉄腸 左右社 2023.2.10読書日:2023.6.18 大学を卒業したものの就職しないまま引きこもりになり、膨大な映画を見て英語をマスターして未公開映画を中心に紹介するオンラインメディアを運営し、ルーマニア映画にハマってからはルーマニア語の勉強を始め、…
ウォルター・アイザックソン 訳・西村美佐子・野中香方子 文藝春秋 2022.11.10読書日:2023.6.1 遺伝子を任意の場所で切断するクリスパ−・キャス9の発見で2020年のノーベル化学賞を受賞した女性科学者ジェニファー・ダウドナを主人公に、遺伝子編集の最…
スザンヌ・シマード 訳・三木直子 ダイヤモンド社 2023.1.10読書日:2023.3.23 森の木たちがマザーツリーと呼ばれる古い木を中心に地下の菌根菌の菌糸でつながっており、水や炭素などを融通しあっていることを証明して、森の見方を一変させたカナダの生態学…
デズモンド・シャム 訳・神月謙一 草思社 2022.9.5読書日:2023.3.17 2000年代に中国で総理だった温家宝の一族に接近し、その伝手を利用して新富豪になったデズモンド・シャムとその元妻ホイットニー・デュアンだったが、習近平の腐敗一層キャンペーンの…
エドワード・O・ソープ 訳・望月衛 ダイヤモンド社 2019.4.3読書日:2023.3.4 世界で初めてブラックジャックのカウンティングの技術を発見し、オプションの価値を計算するブラック=ショールズの式を発表前から自力で発見し、適正価格から外れた銘柄をリスク…
前田啓介 小学館 2021.6.8読書日:2023.1.24 ノモンハン事件やマレー作戦などを主導し、半藤一利から「絶対悪」と呼ばれた、日本陸軍参謀、辻政信の新資料を加えた評伝。 タモリによれば、いまは「新しい戦前」なんだそうだ。今後、戦争の時代になる予感を感…
最相葉月 新潮社 2007.3.10読書日:2022.12.28 星製薬の御曹司として生まれながら、SF作家に転身して、ショートショートを1001話作った星新一の評伝。 まあ、正直に言って、前半の星製薬の話は興味深くはありましたが、そんなに面白くはなかったです。…
中澤雄大 中央公論社 2022.4.25読書日:2022.12.10 1990年に41歳で自殺した小説家、佐藤泰志の一生を、作家の熱狂的な愛好家である著者が、できる限りの資料と関係者へのインタビューを通して明らかにした評伝の決定版。 わしは佐藤泰志の本は読んだこ…
リュック・ベッソン 訳・大林薫 辰巳出版 2022.6.25読書日:2022.11.15 フランスの映画監督リュック・ベッソンが孤独な少年時代を過ごしたあと、グラン・ブルーを発表して、ようやく何者かになるまでの自伝。 わしは社会人になりたての90年代、年末には地…
チャールズ・C・マン 訳・布施由紀子 紀伊國屋書店 2022.3.24読書日:2022.9.6 科学技術を活用して危機を突破しようと主張する魔術師側の科学者と、地球の資源は有限だから人類の活動を抑制することが大切と主張する預言者側の科学者との闘いを描く本。 「お…
水木しげる 筑摩書房 1977.10.25読書日:2022.8.30 漫画家水木しげるが境港での少年時代を振り返った自伝。 最近、NKHで水木しげる関連の番組が多く出ていて(日曜美術館やブラタモリなど。偶然? それともなにか意図があるのか?)、そういえばこの本を…
ウィリアム・H・マクレイヴン 訳・伏見威蕃 早川書房 2021.10.25読書日:2022.6.20 (ネタバレあり。注意) アメリカ軍、特殊作戦部隊のトップに上りつめたマクレイヴンが、自分の人生に起きたトピックスを振り返る本。 マクレイヴンはネイビーシールズ出身…
福原顕志 文藝春秋 2021.11.20読書日:2021.3.27 スノーボードというスポーツがなかった頃、スノーボードというものを構想し、そしてスポーツとしても事業としても成功を収めたジェイク・バートン(1954−2019)の評伝。 こういうのってたいていは翻…
塩田純一 みすず書房 2021.9.10読書日:2022.2.4 船乗りや中古の船具の販売で生計を立てていたイギリスの男が、妻の死後、70歳になってから本格的に絵を描き始めたという、ウォリスの評伝。 アルフレッド・ウォリスは、1855年頃に生まれて、1942年…
遠藤誉 ビジネス社 2021.4.1読書日:2021.12.22 遠藤誉が、鄧小平がいかに陰謀にまみれた政治家であり、多数のライバルを陥れてその成果を横取りしたかを記し、習近平の父親、習仲勲(しゅうちゅうくん)もその犠牲になり、習近平はいまトップとなって鄧小平…
中野善壽(なかのよしひさ) ディスカヴァー・トゥエンティワン 2020.4.20読書日:2021.12.10 元・寺田倉庫CEOで新しい倉庫業スタイルを築き、天王洲アイルを一変させた功労者である中野善壽の人生観、ビジネス感を短い言葉で述べた本。 アジアの富裕層向…
ピーター・スコット・モーガン 訳・藤田美菜子 東洋経済新報社 2021.7.8読書日:2021.11.20 運動ニューロン疾患(ALS)と診断された著者が、自らをサイボーグ化することによって、究極の自由が得られると主張する本。 ALSにテクノロジーで勝つというの…
竹宮惠子 小学館 2016.2.1読書日:2021.8.19 漫画家、竹宮惠子がライフワーク「風と木の詩」を出すまでに経験した、自分のスタイルを確立する苦闘、大泉サロンでの萩尾望都との共同生活と彼女への嫉妬、影のプロデューサー増山法恵とともに少女漫画を変革す…
カール・R・ポパー 訳・森 博 岩波書店 2004読書日:2010.09.02 ウィーン出身で科学に関する哲学を多く行ったポパーの自伝。 ポパーに興味があったので、読んでみた。知的自伝と書いてあるとおり、普通の自伝と異なって自分の哲学がどんなふうに発展してきた…
ベン・メズリック 訳・上野元美 文藝春秋 2020.7.30読書日:2021.7.18 フェイスブックを扱った映画ソーシャルネットワークですっかり悪役にされた双子のウィンクルボス兄弟が、再起を賭けてビットコインで勝負で出る実話。 映画のソーシャルネットワークは見…