佐々木良 万葉社 2023.7.21
読書日:2023.1.21
人気となった「愛するよりも 愛されたい 令和言葉・奈良弁で訳した万葉集①」の続編。
今回は聖徳太子と飛鳥京の時代が中心だそう。聖徳太子の歌が1首だけ載ってるんだって。それがこれ。
家ならば 妹(いも)が手まかむ 草枕 旅に臥(こ)やせる この旅人(たびと)あはれ
訳:旅人が お腹をすかせて倒れている 家にいたなら 恋人と寝ていたんやろうに… 悲しいなあ…
ふーん。聖徳太子ってやっぱり聖人なんですねえ。
他に面白いと思ったものをいくつか。
なかなかに 人とあらずは 酒壷に なりにてしかも 酒に染みなむ(大伴旅人)
訳:てゆーかさー 人として生きるより 酒だるとして 生きるほうがよくね?
これって有名なんじゃないかなあ。お酒は飲みませんが、気持ちは分かる気がする。もうひとつ、大伴旅人の酒の歌を。
言はむすべ 為(せ)むすべ知らず 極まりて 貴(たふと)きものは 酒にしあるらし
訳:誰が なんと いおうとも 世界で もっとも尊きは 酒!!!!!!!!!!!!!!!
次の歌は万葉集の編集者の笑いが聞こえてきそう。
隠(こも)れのみ 恋(こ)ふれば苦し 山の端(は)ゆ 出でくる月の 顕(あらわ)さばいかに
訳:隠れて 新婚生活するのは も〜イヤ! 両親に ちゃんと 挨拶しにいこうよ!(妻)
右は 或いは 男に答歌ありといふ いまだ探り求むること得ず
訳:※この歌は削除されたか 見つかりませんでした(404 Not Found)
嫌婚したことをみんなに知らせたいと言っている女に、男の方の歌が見つからないって、何かあるのかと思わせぶりな表現。これって絶対わざと書いているよね、この補足。
まあ、きりがないので、こんなところで。
★★★☆☆