ヘタレ投資家ヘタレイヤンの読書録

個人投資家目線の読書録

アート

プロトコル・オブ・ヒューマニティ

長谷敏司 早川書房 2022.10.25読書日:2024.4.25 (ネタバレあり。注意) バイク事故で右足を失ったコンテンポラリー・ダンサーの後藤恒明は、AI搭載の義足で再起を決意するが、義足はダンサーの思うように動いてくれない。はたして、AIは非言語的なダン…

ヒトラーの馬を奪還せよ 美術探偵、ナチス地下世界を往く

アルテュール・ブラント 訳・安原和見 筑摩書房 2023.7.30読書日:2024.1.2 ヒトラー総統の官邸にあり連合軍の空爆により破壊されたと思われた馬の彫刻が、70年後の2015年に発見された経緯を述べた本。 美術界は魑魅魍魎の世界で、有名な作品が、今ど…

エンタの巨匠 世界に先駆けた伝説のプロデューサーたち

中山淳雄 日経BP 2023.1.30読書日:2023.12.12 エンタメ社会学者を自称する著者が、日本を席巻するコンテンツを生み出したプロデューサーたちにインタビューし、その思考回路を解明しようとした本。 著者がこんな本を書こうと思ったのは、日本のエンタメが…

ぼくはあと何回、満月を見るだろう

坂本龍一 新潮社 2023.6.20読書日:2023.9.27 2023年3月に亡くなった坂本龍一が、2009年の「音楽は自由だ」以降について語った回想録。 音楽家と思えないような端正な文章で、インタビューだから編集者の腕もあるんだろうけど、坂本龍一の話す言葉…

病の神様 横尾忠則の超・病気克服術

横尾忠則 文藝春秋 2006.4.25読書日:2023.1.6 病気と常に向かい合っている横尾忠則が、病気との付き合い方を述べたエッセイ。 「原郷の森」が、よくはわからないが、なぜか印象に残り、横尾忠則に興味が湧いたので読んでみた本。 いまもいろいろ身体の不調…

のんのんばあとオレ

水木しげる 筑摩書房 1977.10.25読書日:2022.8.30 漫画家水木しげるが境港での少年時代を振り返った自伝。 最近、NKHで水木しげる関連の番組が多く出ていて(日曜美術館やブラタモリなど。偶然? それともなにか意図があるのか?)、そういえばこの本を…

ミュージカルの歴史 なぜ突然歌い出すのか

宮本直美 中公新書 2022.6.25読書日:2022.8.11 ミュージカルは普通のお芝居と違って物語に歌やダンスが入っており、そうするとお芝居をしていて役者が突然歌い出すという日常にはない不思議な光景を見ることになるが、それはなぜかという謎に、ミュージカル…

原郷の森

横尾忠則 文藝春秋 2022.3.25読書日:2022.6.30 画家の横尾忠則が死者の集う「原郷の森」にアブダクト(拉致)され、そこで過去の画家、文学者など歴史上の彼が話したい人と自由に議論した内容を記録した本。 横尾忠則のことはあまり良く知らないが、わしは…

ジャガー自伝 みんな元気かぁ〜〜い?

ジャガー イースト・プレス 2021.12.22読書日:2022.5.4 千葉の英雄、ロックンローラーのジャガーさんの自伝。 わしは電子本派かつ図書館派なので、めったに実物の本は買わないが、このときなぜか本屋に並んでいたこの本を買ってしまった。ジャガーさんのこ…

フリーポート(保税倉庫)という例外 「世界を貧困に導くウォール街を超える悪魔」で思い出したこと

「世界を貧困に導くウォール街を超える悪魔」を読んでわかったのは、結局のところ、例外の場所や制度を利用して、税金を納めることなしに利益を搾り取って行く金融産業の姿だった。 これを読んでわしが思い出したのが、フリーポート(保税倉庫)と呼ばれる、…

人生を変えた韓国ドラマ 2016〜2021

藤脇邦夫 光文社新書 2021.11.30読書日:2022.2.17 ドラマに耽溺する著者が、近年の韓国ドラマの傑作とそのドラマ史における意義について、熱を込めて解説する本。 わしはドラマをほとんど見ない。わしも「愛の不時着」の評判を聞いて、ネットフリックスで見…

アルフレッド・ウォリス 海を描き続けた船乗り画家

塩田純一 みすず書房 2021.9.10読書日:2022.2.4 船乗りや中古の船具の販売で生計を立てていたイギリスの男が、妻の死後、70歳になってから本格的に絵を描き始めたという、ウォリスの評伝。 アルフレッド・ウォリスは、1855年頃に生まれて、1942年…

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