ヘタレ投資家ヘタレイヤンの読書録

個人投資家目線の読書録

医学

脳科学で解く心の病 うつ病・認知症・依存症から芸術と創造性まで

エリック・R・カンデル 訳・大岩(須田)ゆり 監修・須田年生読書日:2024.9.11 学習と記憶の仕組みを解明してノーベル賞を受けたカンデルが、心の病から創造性まで、心の活動には脳の生物学的基盤があることを解説する本。 非常に幅広い範囲を取り上げてい…

ひとの気持ちが聴こえたら 私のアスペルガー治療記

ジョン・エルダー・ロビソン 訳・高橋知子 早川書房 2019.4.20読書日:2024.8.27 アスペルガー症候群(自閉スペクトラム症)で、ひとの表情やしぐさからその感情を読み取ることができなかったジョン・ロビソンが、脳に磁気パルスを加えるTMS(Transcrania…

その島のひとたちは、ひとの話をきかない 精神科医、「自殺希少地域」を行く

森川すいめい 青土社 2016.7.14読書日:2024.7.22 精神科医の著者が、自殺が少ない地域を旅して、共通する地域の特徴を述べた本。 日本は世界的に自殺が多い国で、心のケアをする精神科医の著者は当然ながら自殺をした知り合いがいる。そんなわけで、自殺が…

アルツハイマー病研究、失敗の構造

カール・へラップ 訳・梶山あゆみ みすず書房 2023.8.10読書日:2024.1.10 アルツハイマー病は、脳に蓄積したアミロイドが原因とするアミロイドカスケード仮説が根拠不確かなままにセントラルドグマ化して、この仮説以外は認められない状況が続き、治療方法…

人はどう死ぬのか

久坂部羊 講談社 2022.4.1読書日:2023.12.21 医者で作家の久坂部羊(くさかべよう)が、人が死ぬということのリアルを教えてくれる本。 人が死ぬときに立ち会うと、医者でも最初は動揺するんだそうだ。しかし、場数を踏んでいくうちに慣れてくるという。不…

ケトン食の名医が教える 糖質制限はしなくていい ―エビデンスにもとづいた科学的に正しい食事

萩原佳祐 ダイヤモンド社 2023.2.28読書日:2023.10.15 痩せるために無理に糖質制限をすると筋肉が落ちてしまうので、適度に糖分を摂取しつつ、ケトン体質を目指すべきだと主張する本。 わしは血糖値が高かったため糖質制限の食事を行っているのだが、こんな…

わしが経験したヒステリー 「眠り続ける少女たち」を読んで思い出したこと

「眠り続ける少女たち」には、実際には健康なのに、自分の体の不調はこの病に違いないと主張して、どんどんその症状が起きてしまうという現象が紹介されている。 これって誰にでも経験あるのではないだろうか。恥ずかしながら、わしも経験があるので、そのと…

眠り続ける少女たち 脳精神科医は<謎の病>を調査する旅に出た

スザンヌ・オサリバン 訳・高橋洋 紀伊國屋書店 2023.5.10読書日:2023.7.8 心と身体は繋がっており、心により身体はヒステリー状態を起こして、身体はどこも悪くないのに、特殊な病気になってしまうことを示した本。 マトリックスという映画では、仮想空間…

依存症と人類 われわれはアルコール・薬物と共存できるのか

カール・エリック・フィッシャー 監修・松本俊彦 訳・小田嶋由美子 みすず書房 2023.4.10読書日:2023.7.6 本人のアルコール依存症との戦いを交えて、アメリカの依存症対策の歴史を述べた本。 なんかアメリカの政策って極端すぎる気がする。アルコールについ…

パンデミックなき未来へ 僕たちにできること

ビル・ゲイツ 訳・山田文 早川書房 2022.6.20読書日:2023.2.4 ビル・ゲイツがコロナの次のパンデミックを抑えるために、世界的な仕組みを作らなければいけないと主張する本。 ビル・ゲイツは以前から感染症に興味を示していて、すでに2015年にはTED…

不自然な死因 イギリス法医学者が見てきた死と人生

Dr.リチャード・シェパード 訳・長澤あかね 解説・養老孟司 大和書房 2022.4.20読書日:2022.7.29 子供の頃に法医学の教科書に心を奪われて法病理学者になることを決意した著者が、イギリスの法医学の変遷から自身が関わった正しい拘束に関する社会運動、育…

BAD BLOOD シリコンバレー最大の捏造スキャンダル全真相

ジョン・キャリールー 訳・関美和、櫻井祐子 集英社 2021.2.28読書日:2022.6.16 スティーブ・ジョブズを崇めるセラノス創業者、エリザベス・ホームズが、現実歪曲フィールドに関してだけはジョブズを越えたことを報告する本。 エリザベス・ホームズとその会…

食品の裏側

安部司 東洋経済新報社 2005.11.10読書日:2022.2.23 添加物を販売する商社に勤めていた著者が、作った製品を自分の子供が食べているのを見て衝撃を受け、会社を辞めて、日本の食品業界で起きている真実を報告する本。 この本は2005年の発売なのに、まだ…

糖尿病の真実 なぜ患者は増え続けるのか

水野雅登 光文社新書 2021.6.30読書日:2022.2.8 これまでのインスリンを与える治療方法や食事療法は間違っていることを指摘し、糖質オフの食事で糖尿病は改善できることを主張する本。 わしも糖尿病の境界にいる人間なので、こうして関連本を読んでいるわけ…

健康もマネーも人生100年シフト! 勝間式ロジカル不老長寿

勝間和代 宝島社 2021.7.27読書日:2022.2.6 勝間和代が健康でゆとりある老後をロジカルに考えて実践している内容をまとめたもの。 このところの長寿関係の読書をしており、その延長で本書を選んでみた。長寿関連はとりあえずこれで終了かな。 ここ数年、勝…

死体格差 異状死17万人の衝撃

山田敏弘 新潮社 2021.9.15読書日:2022.1.4 日本で病院の外で亡くなった異状死、約17万件のうち死体解剖が行われるのは11.5%に過ぎず、ほとんどの異状死は原因の究明がなされないまま放置されている上に、独立した死因究明組織はなく、警察が主導権…

糖尿病が怖いので、最新情報を取材してみた

堀江貴文 祥伝社 2021.5.10読書日:2021.12.12 ホリエモンが糖尿病について解説した本。 まあ、わしも糖尿病の境界にいる人なので、こういう本を読むわけですが、しかし、SGLT2阻害剤以外の新情報はないですね。SGLT2阻害剤もネットで調べられる以…

ネオ・ヒューマン 究極の自由を得る方法

ピーター・スコット・モーガン 訳・藤田美菜子 東洋経済新報社 2021.7.8読書日:2021.11.20 運動ニューロン疾患(ALS)と診断された著者が、自らをサイボーグ化することによって、究極の自由が得られると主張する本。 ALSにテクノロジーで勝つというの…

猫が30歳まで生きる日 治せなかった病気に打ち克つタンパク質「AIM」の発見

宮崎徹 時事通信社 2021.8.12読書日:2021.11.18 老廃物を除去する特殊なタンパク質AIMを発見した著者が、これを使って腎臓病などの従来、治療不可能だった病気に挑戦していることを報告した本。 猫のほとんどは腎臓病で死ぬんだそうだ。知らなかった。普…

開かれたパンドラの箱 老化・寿命研究の最前線

今井眞一郎 構成・瀬川茂子 朝日新聞出版 2021.7.30読書日:2021.11.1 日本人の老化研究の第一人者による、自分のキャリア形成と老化・寿命研究の最前線を紹介した本。 以前読んだライフスパンの著者、デビッド・A・シンクレアと同じ元ギャランテ研究室の研…

LIFE SCIENCE(ライフサイエンス) 長生きせざるをえない時代の生命科学講義

吉森保 日経BP 2020.12.21読書日:2021.10.6 科学的思考が大切と力説する著者が、科学的思考を全開して自ら関わってきた細胞のオートファジーを軸に生命科学について語る本。 この本の前に読んだ「動物意識の誕生」があまりに歯ごたえがありすぎたせいか、…

LIFESPAN(ライフスパン) 老いなき世界

デビッド・A・シンクレア マシュー・D・ラブラント 訳・梶山あゆみ 東洋経済新報社 2020.9.29読書日:2021.8.24 老いとは自然現象ではなく病気であり、治療することが可能だと主張する本。 シンクレアはオーストラリア出身の生物学者で、生物が老化するメカ…

スピルオーバー ウイルスはなぜ動物からヒトへ飛び移るのか

デビッド・クアメン 訳・甘糟智子 明石書店 2021.03.31読書日:2021.8.4 動物からヒトに病原体が伝染る人獣共通感染症(ズーノーシス)に魅せられたジャーナリストの著者が近年盛んに起こるようになったズーノーシスについて、アウトブレイク(急激な感染)…

南極探検とペンギン 忘れられた英雄とペンギンたちの知られざる生態

ロイド・スペンサー・デイヴィス 訳・夏目大 青土社 2021.5.10読書日:2021.7.5 ペンギンが専門の生物学者がペンギンの生態と極地探検家の生態を同列で観察し記述するという奇妙な書。 著者はニュージーランド人で、南極探検家の冒険を読んで南極にあこがれ…

断食療法の科学 体質改善の実際

甲田光雄(医学博士) 春秋社 1976.5.30第3版 2001.3.10新装第1版読書日:2021.5.12 医学的に正しい断食を実行することで、さまざまな体質を改善することができると主張する本。 なにしろ古い本で、こんなに古い本がまだ再版されて人々に読まれているという…

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