ヘタレ投資家ヘタレイヤンの読書録

個人投資家目線の読書録

生物学

クジラと話す方法

トム・マスティル 訳・杉田真 柏書房 2023.11.10読書日:2024.5.20 動物の話す言葉を解析する最新の科学を紹介する本。 2015年、カリフォルニアの沖でカヤックに乗っているときに、ザトウクジラのブリーチング(海から飛び出してダイブすること)に巻き…

森の力 植物生態学者の理論と実践

宮脇昭 講談社 2013.6.1読書日:2024.5.16 植物生態学者の宮脇昭が、スギ、ヒノキ、マツの林は偽物だと主張し、全国の植生を調査した結果からその土地にあった森を再生していく実践の様子を述べた本。 ともかく、宮脇さんは現場第一主義のひとらしい。日本中…

無人島、研究と冒険、半分半分

川上和人 東京書籍 2023.9.10読書日:2023.11.18 人の手がまったく入っていない文字通り手付かずの無人島、南硫黄島での10年ごとの生物調査に赴く研究者たちの奮闘の記録。 この本に書かれているのは2007年と2017年の調査であるが、わしは2017…

ナマコは平気! 目・耳・脳がなくてもね! 5億年の生命力

一橋和義 さくら舎 2023.8.10読書日:2023.11.11 失恋の結果、ナマコの研究を始めたという著者が、ナマコの魅力を物語とコラムでつづった本。 むちゃくちゃ簡単な生物でも、生物って分からないことだらけ。なので、もちろん、ナマコも謎だらけです。 ストレ…

なぜヒトだけが老いるのか

小林武彦 講談社 2023.6.20読書日:2023.11.2 動物は死ぬ瞬間まで老いない事が多いのに、ヒトだけが老いるのは、老いることで種としてメリットの方が多かったからだと主張する本。 動物は老いないんだそうだ。たいていの動物は死ぬ直前までばりばりの現役で…

植物に死はあるのか 生命の不思議をめぐる一週間

稲垣栄洋 SBクリエイティブ 2023.7.15読書日:2023.9.7 植物学を教える大学教授のところに植物をめぐる質問メールが一週間にわたって届くが、いずれもすぐに答えるのが難しい問題で、教授がいろいろ考えを巡らせる本。 この本の最初の質問は植物と動物の違…

キツネとわたし ふしぎな友情

キャサリン・レイヴン 訳・梅田智世 早川書房 2023.4.25読書日:2023.7.13 (ネタバレ注意) 親から虐待を受けて15歳から一人で暮らしてきた著者が、モンタナ州の丘にコテージを建てて暮らし始め、そこに訪れる<キツネ>と友だちになる話。 著者のレイヴ…

コードブレーカー 生命科学革命と人類の未来

ウォルター・アイザックソン 訳・西村美佐子・野中香方子 文藝春秋 2022.11.10読書日:2023.6.1 遺伝子を任意の場所で切断するクリスパ−・キャス9の発見で2020年のノーベル化学賞を受賞した女性科学者ジェニファー・ダウドナを主人公に、遺伝子編集の最…

超圧縮 地球生物全史

ヘンリー・ジー 訳・竹内薫 ダイヤモンド社 2022.9.14読書日:2023.4.13 地球が誕生してから6〜8億年後に生命が誕生し、進化を続けてついには人類が大繁栄し、さらに人類の絶滅までも視野に入れる、壮大な地球生物全史をたった300ページに圧縮した本。 …

生まれながらのサイボーグ 心・テクノロジー・知能の未来

アンディ・クラーク 訳・呉羽真、久木田水生、西尾香苗 春秋社 2015.7.25読書日:2023.4.2 電子的に繋がれていなくても、人間は道具を使っているだけで肉体も精神も拡張されており、事実上のサイボーグ状態だと主張する本。 この本の原著は2003年に出版…

マザーツリー 森に隠された「知性」をめぐる冒険

スザンヌ・シマード 訳・三木直子 ダイヤモンド社 2023.1.10読書日:2023.3.23 森の木たちがマザーツリーと呼ばれる古い木を中心に地下の菌根菌の菌糸でつながっており、水や炭素などを融通しあっていることを証明して、森の見方を一変させたカナダの生態学…

土を育てる 土を蘇らせる土壌革命

ゲイブ・ブラウン 訳・服部雄一郎 NHK出版 2022.5.30読書日:2022.8.28 現代の農業では土壌が痩せていくばかりなので、農業をしないときも複数の種類のカバークロックを播いて土を覆うようにするとともに、不耕起により土のなかの生態系を壊さないように…

生命知能と人工知能 AI時代の脳の使い方・育て方

高橋宏知 講談社 2022.1.12読書日:2022.8.5 機械系エンジニアである著者が、エンジニアの立場から脳の研究を行い、生命の知能はダーウィンの進化論をもとにした試行錯誤を伴う自律化の知能であり、一方、人工知能は試行錯誤のない自動化の知能であると主張…

脳は世界をどう見ているのか 知能の謎を解く「1000の脳」理論

ジェフ・ホーキンス 訳・太田直子 早川書房 2022.4.25読書日:2022.7.10 脳の知能はどのように実現されているのか、その原理を発見したと確信する著者がその原理を説明するとともに、汎用AIの実現性と、AIはさほど恐れるほどのものではないという楽観的…

ウルド昆虫記 バッタを倒しにアフリカへ

前野ウルド浩太朗 光文社 2020.5.30読書日:2022.5.25 ファーブルに憧れてバッタ研究のポスドクになった著者が、就職先が決まらないまま最後のお金をアフリカのフィールド研究に賭けて、バッタを倒すか、貯金がなくなって自分が倒れるか、というぎりぎりのポ…

野ネズミとドングリ タンニンという毒とうまくつきあう方法

島田卓哉 東京大学出版会 2022.1.20読書日:2022.5.2 野ネズミ(主にアカネズミ)はドングリを餌にしているのに、飼育でドングリを与えると死んでしまうという現象が起こり、その問題を突き詰めていくうちに、野ネズミの数の変動など大きな問題に取り組むよ…

ビーバー 世界を救う可愛すぎる生物

ベン・ゴールドファーブ 訳・木高恵子 草思社 2022.2.2読書日:2022.4.7 かつて北米やヨーロッパに多数存在して水の保水や湿原の形成に貢献していたビーバーを復活させて自然環境を回復させようとする、ビーバー狂の人たちの熱意と奮闘を描いた本。 わしはア…

Humankind 希望の歴史 人類が善き未来をつくるための18章

ルトガー・ブレグマン 訳・野中香方子(きょうこ) 文藝春秋 2021.7.30読書日:2022.1.20 オランダの革新的なジャーナリズムプラットフォーム「デ・コレスポンデント」の創設者のひとりである歴史家、ジャーナリストのブレグマンが、人類は基本的に善である…

生き物の死にざま はかない命の物語

稲垣栄洋 草思社 2019.7.11読書日:2022.1.3 生物の一生を、はかなさというオブラートで包み込んで語るお話。 まあ、こういう本もたまにはいいかなと思って、読んでみた次第です。お正月に丁度良かったかも。 物語で多いのは親が子供の犠牲になって子孫を繋…

猫が30歳まで生きる日 治せなかった病気に打ち克つタンパク質「AIM」の発見

宮崎徹 時事通信社 2021.8.12読書日:2021.11.18 老廃物を除去する特殊なタンパク質AIMを発見した著者が、これを使って腎臓病などの従来、治療不可能だった病気に挑戦していることを報告した本。 猫のほとんどは腎臓病で死ぬんだそうだ。知らなかった。普…

スピリチュアルズ 「わたし」の謎

橘玲 幻冬舎 2021.6.25読書日:2021.11.12 橘玲が科学的な最新の性格分析を紹介し、自分のキャラを把握し、自分の性格に合った人生の物語を構築しようと主張する本。 橘玲はこれまで最新の進化心理学から得られる知見をもとに、人間の心理についていろいろ書…

世界は変形菌でいっぱいだ

増井真那 朝日出版社 2017.11.17読書日:2021.11.4 5歳のときに変形菌のことを知り、変形菌を育てるようになり、実験を行って学会にも発表する中学生(当時)が、変形菌との関わりや研究成果を述べた本。 たぶん、小学生の頃の著者がテレビで紹介されていた…

開かれたパンドラの箱 老化・寿命研究の最前線

今井眞一郎 構成・瀬川茂子 朝日新聞出版 2021.7.30読書日:2021.11.1 日本人の老化研究の第一人者による、自分のキャリア形成と老化・寿命研究の最前線を紹介した本。 以前読んだライフスパンの著者、デビッド・A・シンクレアと同じ元ギャランテ研究室の研…

目的に合わない進化 進化と心身のミスマッチはなぜ起こる

アダム・ハート 訳・柴田譲治 原書房 2021.3.22読書日:2021.10.16 ヒトが作り上げた社会や文化のイノベーションが早すぎて、ゆっくりと進む進化は追いつけず、ミスマッチが起きていることを書いた本。 いくつかのトピックスについて、人間の進化が社会変化…

LIFE SCIENCE(ライフサイエンス) 長生きせざるをえない時代の生命科学講義

吉森保 日経BP 2020.12.21読書日:2021.10.6 科学的思考が大切と力説する著者が、科学的思考を全開して自ら関わってきた細胞のオートファジーを軸に生命科学について語る本。 この本の前に読んだ「動物意識の誕生」があまりに歯ごたえがありすぎたせいか、…

動物意識の誕生 生体システム理論と学習理論から解き明かす心の進化

シモーナ・ギンズバーグ エヴァ・ヤブロンカ 訳・鈴木大地 勁草書房 2021.5.20読書日:2021.10.4 動物の意識は、無制約連合学習という機能が基礎になった、と主張する本。 「動物意識の誕生」という書名からてっきり、人間だけでなく動物にも意識があると主…

新基礎情報学 機械を越える生命

西垣通 NTT出版 2021.6.21読書日 2021.9.7 生命と機械は別の情報システムであり、コンピュータから人間を越えるスーパーインテリジェンスが誕生する可能性はなく、生命を中心とする新しい情報学が必要と主張する本。 2010年代に入ってからシンギュラ…

LIFESPAN(ライフスパン) 老いなき世界

デビッド・A・シンクレア マシュー・D・ラブラント 訳・梶山あゆみ 東洋経済新報社 2020.9.29読書日:2021.8.24 老いとは自然現象ではなく病気であり、治療することが可能だと主張する本。 シンクレアはオーストラリア出身の生物学者で、生物が老化するメカ…

スピルオーバー ウイルスはなぜ動物からヒトへ飛び移るのか

デビッド・クアメン 訳・甘糟智子 明石書店 2021.03.31読書日:2021.8.4 動物からヒトに病原体が伝染る人獣共通感染症(ズーノーシス)に魅せられたジャーナリストの著者が近年盛んに起こるようになったズーノーシスについて、アウトブレイク(急激な感染)…

南極探検とペンギン 忘れられた英雄とペンギンたちの知られざる生態

ロイド・スペンサー・デイヴィス 訳・夏目大 青土社 2021.5.10読書日:2021.7.5 ペンギンが専門の生物学者がペンギンの生態と極地探検家の生態を同列で観察し記述するという奇妙な書。 著者はニュージーランド人で、南極探検家の冒険を読んで南極にあこがれ…

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