ヘタレ投資家ヘタレイヤンの読書録

個人投資家目線の読書録

わしが経験したヒステリー 「眠り続ける少女たち」を読んで思い出したこと

「眠り続ける少女たち」には、実際には健康なのに、自分の体の不調はこの病に違いないと主張して、どんどんその症状が起きてしまうという現象が紹介されている。

これって誰にでも経験あるのではないだろうか。恥ずかしながら、わしも経験があるので、そのときのことをここに記そうと思う。

わしはコンタクトレンズを付けていた頃があって、あるときコンタクトをしたまま寝てしまった。起きたとき、片方のコンタクトが無くなっていた。探したが、見つからない。嫌な予感がした。もしかしたら、目の奥に入ってしまったのではないだろうか。

わしはネットで見た、目の奥から何個もコンタクトレンズが出てきたというおどろおどろしい写真を思い出したのだ。そう言われてみれば、なんとなく、目に異物感があるような気がする。じきに、目を動かすたびに痛みを感じるようになった。

間違いない! コンタクトが奥に行ってしまったのだ!

わしはパニックになってしまい、すぐに目医者に行って、目の奥に行ってしまったコンタクトを取ってもらうようにお願いした。

医者は快く了解し(当然だ)、わしに麻酔の目薬をすると、慎重に目の奥を調べ始めた。医者は目のあちこちをヘラで探ったが、数分してこう言った。

「どこにもありませんね」

「割れて破片になったのかもしれません。よく調べてください」

医者はさらに調べてくれたが、小さな破片すらないという。

「そんなはずはない。だって今も痛みを感じるんですよ!」

と、わしは主張した。医者は怪訝な表情をした。

「痛みを感じる? それは変ですね。麻酔をかけているのに?」

というわけで、わしは自分の目の痛みは、自分の心が生み出していることを納得したのである。

病院から帰ると、目の痛みはまったく無くなってしまったのは言うまでもない。

まあ、そういう経験もあるから、「眠り続ける少女たち」を読んでいても、これは人ごとではないなあ、と思った次第です。

みなさんも似たような経験があるのでは? 人が思い込む力というのは、なかなか侮れません。

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