ヘタレ投資家ヘタレイヤンの読書録

個人投資家目線の読書録

逆張りの発想は不安の頂点に出現する

なぜか世の中では、不安の頂点で、逆の発想の話が出てくることがよくある。最近、へーと思ったのは次のような話。

(1)気候変動は制御可能な領域になってきたという話

日本を含め世界各地で、際限のない山火事、超大型の台風やハリケーン、過去に経験のない洪水や渇水のニュースがあふれています。もう気候変動は現実の話で、しかもこれからもっと悪くなると誰もが思っているこんな時代に、「想定したよりも人類はうまく対処できている」とする本が今後次々と出版されるというのです。

えーっ、そうなの?

この話はニューズウィーク日本版に出ていた話で、なんでも再生可能エネルギーへの転換や、EVへの転換がかつて想定されていたよりも進んでいて、このまま行くと21世紀の終わりには温暖化の解決が見えてくるんじゃないかって話だった。(2023年9月12日号「温暖化の明るい未来」https://amzn.asia/d/5LiAzJE

まあ、ずいぶん先の話で、わしはその結果は見届けられませんが、そうだとすれば明るい話です。

(2)中国経済はなんとかなりそうという話

中国経済への不安が高まっています。でも、大丈夫じゃね、という話が増えてきました。

えーっ、そうなの?

不動産バブルがはじけていますし、不動産に投資しているシャドーバンキング(地方自治体の事実上の借金)へ飛び火しそうですし、若年層の失業率が20%ぐらいで実質は40%以上あるんじゃないかと言われていますし、なにやら最近、習近平も元気がなさそうに見えるし、一帯一路の対外投資は次々焦げ付いているという話も聞くし、株価は下がり、元も下落して、中国はどうなっちゃうの? という不安(もしくは崩壊への期待)が高まっています。

一番まずい可能性としては、国内に不満が高まった結果、対外的に強気に出て、台湾侵攻とかしないだろうか、という不安ですね。

でも、こういう不安が高まった状態になると、逆張り投資家の声が聞こえてくるんですよね。こういう話の多くがウォール・ストリート・ジャーナルから聞こえてきます。逆張り投資家ってやっぱり独特の嗅覚がありますよね。こうした発想は興味深いです。

以下は最近の記事ですが、WSJと契約していないと読めないので、あしからず。

①中国の株式は超割安と主張
中国への投資、強気になれる理由 https://jp.wsj.com/articles/yes-there-is-a-bull-case-for-investing-in-china-bc62bfd?st=cbnkobozks8iisp&reflink=desktopwebshare_permalink
まあ、ともかく、割安なんだそうです。

②外貨建て債券は安定
中国社債投資家が楽観する訳
https://jp.wsj.com/articles/chinese-corporate-bonds-are-sending-a-surprising-message-about-the-economy-f3dfabf0?st=rj2z2ski2tc5yam&reflink=desktopwebshare_permalink
不動産以外の外貨建て債権の価値は安定しているそうです。でもその理由は、中国の銀行がお互いの債権を買い合っているから(つまり持ち合い)。これってどこかが叩き売ると、市場全体が崩壊する危険もあるということじゃないかしら。まあ、中国共産党がそんなことを許すはずがないので、叩き売りはないと楽観していいのかも。

③産業構造転換に成功!
中国EVが花形産業に ITと交代
https://jp.wsj.com/articles/evs-elbow-out-internet-titans-as-chinas-business-darling-f096615d?st=wa1jb36yxldbi9j&reflink=desktopwebshare_permalink
インターネット企業の時代は終わり、いまはEVが成長を牽引している。成長を牽引する新しい産業が誕生している状況はデフレに苦しんだ日本と状況が違うらしい。わしもEV関連に投資していますし、EVは高成長していただきたいですね。

GDPも4%というそれなりに立派な数字で成長していますし、中国経済が崩壊することはないでしょうね。低成長にあえぐことはあるとは思いますが。

 

というわけで、今後も世間の雰囲気と異なった見方に注目していきたいと思います。

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