心理学
エリック・R・カンデル 訳・大岩(須田)ゆり 監修・須田年生読書日:2024.9.11 学習と記憶の仕組みを解明してノーベル賞を受けたカンデルが、心の病から創造性まで、心の活動には脳の生物学的基盤があることを解説する本。 非常に幅広い範囲を取り上げてい…
ヨハン・ハリ 訳・山本規雄 作品社 2024.2.20読書日:2024.5.30 うつ病に悩まされてきたジャーナリストのヨハン・ハリが、プロザックなどの抗うつ剤に科学的根拠はないという驚くべき事実を知り、近年のうつ病は社会的な原因によるものが増えており、その解…
イーサン・クロス 訳・鬼沢忍 東洋経済新報社 2022.12.4読書日:2024.1.26 頭の中では自分の言葉が常に聞こえているが、その声がネガティブなループに入り脱け出せなくなったときをチャッターと名付け、どうすればチャッターから抜け出せるかを指導する本。 …
草薙龍瞬 KADOKAWA 2015.7.27読書日:2024.1.14 心は常に何かに反応しているが、そのほとんどは実際にはムダなもので、ムダな反応をしないようにすれば悩みがなくなり心が軽くなると主張する本。 この本は2015年の本だが、未だに売れ続けているベストセ…
岸見一郎 講談社 2020.3.1読書日:2023.12.12 人は何もしなくても生きているだけで価値があり、今をありのままで生きることで幸福になれると主張する本。 生きているだけで価値があるとはどういうことだろうか。そんなこと説明できるんだろうか。 まずは赤ち…
平野啓一郎 講談社 2012.9.20読書日:2023.12.8 作家の平野啓一郎が、人間とは「個人」という分けられないひとつの人格ではなく、相手によって別の人格がたち現れる「分人」の集合体であり、こう考えることで多くの人間関係が理解でき、悩みも解決すると主張…
「眠り続ける少女たち」には、実際には健康なのに、自分の体の不調はこの病に違いないと主張して、どんどんその症状が起きてしまうという現象が紹介されている。 これって誰にでも経験あるのではないだろうか。恥ずかしながら、わしも経験があるので、そのと…
スザンヌ・オサリバン 訳・高橋洋 紀伊國屋書店 2023.5.10読書日:2023.7.8 心と身体は繋がっており、心により身体はヒステリー状態を起こして、身体はどこも悪くないのに、特殊な病気になってしまうことを示した本。 マトリックスという映画では、仮想空間…
オルナ・ドーナト 訳・鹿田昌美 新潮社 2022.3.25読書日:2023.6.26 自分は母親になるべきではなかったし、別の人生を与えられたら子供は産みたくないと考えており、母親になったことを後悔している女性がいることを述べた本。 わしは母親になったことを後悔…
ジル・チャン 訳・神崎朗子 ダイヤモンド社 2022.7.12読書日:2023.6.8 内向的な人には内向的な人なりの戦略があり、内向的な人でもリーダーシップを発揮することは可能だし、内向的な人こそ力を発揮する局面も多いと主張する本。 わしは自分が内向的なのか…
ニック・チェイター 訳・高橋達二、長谷川珈 講談社 2022.7.14読書日:2023.5.8 脳はその場限りの即興で物事を判断し、意味を作り出して意識に送るということを延々と行っており、意識には無意識といった深層構造は存在しないと主張する本。 たぶんここに書…
ジョッシュ・ウェイツキン 訳・吉田俊太郎 みすず書房 2015.8.18読書日:2023.4.20 「ボビー・フィッシャーを探して」という映画のモデルになったチェスの世界的選手のジョッシュ・ウェイツキンが、20代に太極拳にはまって太極拳の武術、推手でチャンピオ…
アンディ・クラーク 訳・呉羽真、久木田水生、西尾香苗 春秋社 2015.7.25読書日:2023.4.2 電子的に繋がれていなくても、人間は道具を使っているだけで肉体も精神も拡張されており、事実上のサイボーグ状態だと主張する本。 この本の原著は2003年に出版…
モニーク・ヴィラ 訳・山岡万里子 英治出版 2022.12.20読書日:2023.3.14 現代の奴隷は麻薬や負債で被害者を抵抗できなくして売春や労働を強制するもので、昔の奴隷と異なり使い捨てのローリスク・ハイリターンのビジネスであり、さらに身近で行われているの…
植原亮 ダイヤモンド社 2022.8.30読書日:2023.2.6 人は素早く答えを得る直観と、じっくり考える熟慮の2つのシステムを持っており、直観には勘違いや錯覚があるので、その特性をよく知って熟慮する遅考術を教える本。 まあ、ともかく題名が素晴らしい。 こ…
岡本純子 東洋経済新報社 2022.7.7読書日:2022.8.20 雑談力とは聞く力と質問力であり、自分のことを話すことではないと主張する本。 著者によれば人は自分のことを話したがるものだという。というわけで、雑談をするということは、相手の言うことを聞き、話…
Dr.リチャード・シェパード 訳・長澤あかね 解説・養老孟司 大和書房 2022.4.20読書日:2022.7.29 子供の頃に法医学の教科書に心を奪われて法病理学者になることを決意した著者が、イギリスの法医学の変遷から自身が関わった正しい拘束に関する社会運動、育…
上田啓太 河出書房新社 2022.4.30読書日:2022.6.30 仕事を辞めて、友人宅の物置に転がり込んだまま、2000日をそこで過ごした著者が、自分がやったことや至った心境などについて語った本。 著者の上田さんは大学三年のときに今後の進路を悩んだ末に、大…
川代紗生 ダイヤモンド社 2022.2.1読書日:2022.5.17 承認欲求を抱えてもがき苦しんだ20代女性のブログをまとめたもの。 いやー、あまりに生々しい魂の叫びにおもわず引きそうな感じすらしましたが、しかし自分の10代や20代を思い浮かべても、ここまで…
情報文化研究所(山崎咲紀子/宮代こずゑ/菊池由希子) 監修・高橋昌一郎 フォレスト出版 2021.4.26読書日:2022.4.12 いろいろな認知バイアスを論理学、認知科学、社会心理学から20ずつ全部で60を集めて解説した本。 事典ということになっているが、最…
石井遼介 日本能率協会マネジメントセンター 2020.9.10読書日:2022.4.2 全員の知恵が求められる現代の組織では、自由に発言できて責められることのない、「心理的安全性」がある組織運営が求められるが、そのためには具体的な行動という形で示すことが大切…
モーガン・ハウセル 訳・児島修 ダイヤモンド社 2021.12.7読書日:2022.3.22 一生お金に困らずに暮らすというのは、収入が多いことではなく、何か不測な事態が起きても困らないように余裕がある状態を保つことであり、そのためにはなんの目的がなくても倹約…
中野善壽(よしひさ) ダイヤモンド社 2021.11.16読書日:2022.2.8 子供の頃から孤独だったという経営者が、孤独というのは自由ということだと主張し、軽やかな経営を目指す本。 元寺田倉庫CEOの中野さんの「ぜんぶ、すてれば」が面白かったので、近刊の…
勝間和代 宝島社 2021.7.27読書日:2022.2.6 勝間和代が健康でゆとりある老後をロジカルに考えて実践している内容をまとめたもの。 このところの長寿関係の読書をしており、その延長で本書を選んでみた。長寿関連はとりあえずこれで終了かな。 ここ数年、勝…
ルトガー・ブレグマン 訳・野中香方子(きょうこ) 文藝春秋 2021.7.30読書日:2022.1.20 オランダの革新的なジャーナリズムプラットフォーム「デ・コレスポンデント」の創設者のひとりである歴史家、ジャーナリストのブレグマンが、人類は基本的に善である…
富野由悠季 徳間書店 2010.2.28(kindle版は2014.10.1)読書日:2022.1.3 ガンダムの監督、富野由悠季が雑誌のアニメージュで連載している人生相談を単行本化したもの。 お正月、暇なもので、dマガジンでふだん読まない雑誌をいろいろ読んでいたら、アニメ…
橘玲 幻冬舎 2021.6.25読書日:2021.11.12 橘玲が科学的な最新の性格分析を紹介し、自分のキャラを把握し、自分の性格に合った人生の物語を構築しようと主張する本。 橘玲はこれまで最新の進化心理学から得られる知見をもとに、人間の心理についていろいろ書…
アダム・ハート 訳・柴田譲治 原書房 2021.3.22読書日:2021.10.16 ヒトが作り上げた社会や文化のイノベーションが早すぎて、ゆっくりと進む進化は追いつけず、ミスマッチが起きていることを書いた本。 いくつかのトピックスについて、人間の進化が社会変化…
シモーナ・ギンズバーグ エヴァ・ヤブロンカ 訳・鈴木大地 勁草書房 2021.5.20読書日:2021.10.4 動物の意識は、無制約連合学習という機能が基礎になった、と主張する本。 「動物意識の誕生」という書名からてっきり、人間だけでなく動物にも意識があると主…
岸見一郎 日経BP 2020.7.29読書日:2021.6.23 リーダーシップというのは先頭に立って人を引っ張ることではなく、部下を教育して自立させることだと述べる本。 アドラー心理学というのは、人の感情はその人がなにか目的があって起こすものだという解釈だから…