心理学
「眠り続ける少女たち」には、実際には健康なのに、自分の体の不調はこの病に違いないと主張して、どんどんその症状が起きてしまうという現象が紹介されている。 これって誰にでも経験あるのではないだろうか。恥ずかしながら、わしも経験があるので、そのと…
スザンヌ・オサリバン 訳・高橋洋 紀伊國屋書店 2023.5.10読書日:2023.7.8 心と身体は繋がっており、心により身体はヒステリー状態を起こして、身体はどこも悪くないのに、特殊な病気になってしまうことを示した本。 マトリックスという映画では、仮想空間…
オルナ・ドーナト 訳・鹿田昌美 新潮社 2022.3.25読書日:2023.6.26 自分は母親になるべきではなかったし、別の人生を与えられたら子供は産みたくないと考えており、母親になったことを後悔している女性がいることを述べた本。 わしは母親になったことを後悔…
ジル・チャン 訳・神崎朗子 ダイヤモンド社 2022.7.12読書日:2023.6.8 内向的な人には内向的な人なりの戦略があり、内向的な人でもリーダーシップを発揮することは可能だし、内向的な人こそ力を発揮する局面も多いと主張する本。 わしは自分が内向的なのか…
ニック・チェイター 訳・高橋達二、長谷川珈 講談社 2022.7.14読書日:2023.5.8 脳はその場限りの即興で物事を判断し、意味を作り出して意識に送るということを延々と行っており、意識には無意識といった深層構造は存在しないと主張する本。 たぶんここに書…
ジョッシュ・ウェイツキン 訳・吉田俊太郎 みすず書房 2015.8.18読書日:2023.4.20 「ボビー・フィッシャーを探して」という映画のモデルになったチェスの世界的選手のジョッシュ・ウェイツキンが、20代に太極拳にはまって太極拳の武術、推手でチャンピオ…
アンディ・クラーク 訳・呉羽真、久木田水生、西尾香苗 春秋社 2015.7.25読書日:2023.4.2 電子的に繋がれていなくても、人間は道具を使っているだけで肉体も精神も拡張されており、事実上のサイボーグ状態だと主張する本。 この本の原著は2003年に出版…
モニーク・ヴィラ 訳・山岡万里子 英治出版 2022.12.20読書日:2023.3.14 現代の奴隷は麻薬や負債で被害者を抵抗できなくして売春や労働を強制するもので、昔の奴隷と異なり使い捨てのローリスク・ハイリターンのビジネスであり、さらに身近で行われているの…
植原亮 ダイヤモンド社 2022.8.30読書日:2023.2.6 人は素早く答えを得る直観と、じっくり考える熟慮の2つのシステムを持っており、直観には勘違いや錯覚があるので、その特性をよく知って熟慮する遅考術を教える本。 まあ、ともかく題名が素晴らしい。 こ…
岡本純子 東洋経済新報社 2022.7.7読書日:2022.8.20 雑談力とは聞く力と質問力であり、自分のことを話すことではないと主張する本。 著者によれば人は自分のことを話したがるものだという。というわけで、雑談をするということは、相手の言うことを聞き、話…
Dr.リチャード・シェパード 訳・長澤あかね 解説・養老孟司 大和書房 2022.4.20読書日:2022.7.29 子供の頃に法医学の教科書に心を奪われて法病理学者になることを決意した著者が、イギリスの法医学の変遷から自身が関わった正しい拘束に関する社会運動、育…
上田啓太 河出書房新社 2022.4.30読書日:2022.6.30 仕事を辞めて、友人宅の物置に転がり込んだまま、2000日をそこで過ごした著者が、自分がやったことや至った心境などについて語った本。 著者の上田さんは大学三年のときに今後の進路を悩んだ末に、大…
川代紗生 ダイヤモンド社 2022.2.1読書日:2022.5.17 承認欲求を抱えてもがき苦しんだ20代女性のブログをまとめたもの。 いやー、あまりに生々しい魂の叫びにおもわず引きそうな感じすらしましたが、しかし自分の10代や20代を思い浮かべても、ここまで…
情報文化研究所(山崎咲紀子/宮代こずゑ/菊池由希子) 監修・高橋昌一郎 フォレスト出版 2021.4.26読書日:2022.4.12 いろいろな認知バイアスを論理学、認知科学、社会心理学から20ずつ全部で60を集めて解説した本。 事典ということになっているが、最…
石井遼介 日本能率協会マネジメントセンター 2020.9.10読書日:2022.4.2 全員の知恵が求められる現代の組織では、自由に発言できて責められることのない、「心理的安全性」がある組織運営が求められるが、そのためには具体的な行動という形で示すことが大切…
モーガン・ハウセル 訳・児島修 ダイヤモンド社 2021.12.7読書日:2022.3.22 一生お金に困らずに暮らすというのは、収入が多いことではなく、何か不測な事態が起きても困らないように余裕がある状態を保つことであり、そのためにはなんの目的がなくても倹約…
中野善壽(よしひさ) ダイヤモンド社 2021.11.16読書日:2022.2.8 子供の頃から孤独だったという経営者が、孤独というのは自由ということだと主張し、軽やかな経営を目指す本。 元寺田倉庫CEOの中野さんの「ぜんぶ、すてれば」が面白かったので、近刊の…
勝間和代 宝島社 2021.7.27読書日:2022.2.6 勝間和代が健康でゆとりある老後をロジカルに考えて実践している内容をまとめたもの。 このところの長寿関係の読書をしており、その延長で本書を選んでみた。長寿関連はとりあえずこれで終了かな。 ここ数年、勝…
ルトガー・ブレグマン 訳・野中香方子(きょうこ) 文藝春秋 2021.7.30読書日:2022.1.20 オランダの革新的なジャーナリズムプラットフォーム「デ・コレスポンデント」の創設者のひとりである歴史家、ジャーナリストのブレグマンが、人類は基本的に善である…
富野由悠季 徳間書店 2010.2.28(kindle版は2014.10.1)読書日:2022.1.3 ガンダムの監督、富野由悠季が雑誌のアニメージュで連載している人生相談を単行本化したもの。 お正月、暇なもので、dマガジンでふだん読まない雑誌をいろいろ読んでいたら、アニメ…
橘玲 幻冬舎 2021.6.25読書日:2021.11.12 橘玲が科学的な最新の性格分析を紹介し、自分のキャラを把握し、自分の性格に合った人生の物語を構築しようと主張する本。 橘玲はこれまで最新の進化心理学から得られる知見をもとに、人間の心理についていろいろ書…
アダム・ハート 訳・柴田譲治 原書房 2021.3.22読書日:2021.10.16 ヒトが作り上げた社会や文化のイノベーションが早すぎて、ゆっくりと進む進化は追いつけず、ミスマッチが起きていることを書いた本。 いくつかのトピックスについて、人間の進化が社会変化…
シモーナ・ギンズバーグ エヴァ・ヤブロンカ 訳・鈴木大地 勁草書房 2021.5.20読書日:2021.10.4 動物の意識は、無制約連合学習という機能が基礎になった、と主張する本。 「動物意識の誕生」という書名からてっきり、人間だけでなく動物にも意識があると主…
岸見一郎 日経BP 2020.7.29読書日:2021.6.23 リーダーシップというのは先頭に立って人を引っ張ることではなく、部下を教育して自立させることだと述べる本。 アドラー心理学というのは、人の感情はその人がなにか目的があって起こすものだという解釈だから…
ハ・ワン 訳・岡崎暢子 ダイヤモンド社 2020.1.15読書日:2021.5.30 人生に正解などないと主張し、親や世間の期待という荷物をおろして、他人と比べることをやめ、一度立ち止まってゆるく生きることを勧める本。 うーん、と読みながら考え込んでしまった。内…
宮口幸治 新潮新書 2019.7.12読書日:2021.5.9 IQは普通なのに、認知力の低い子供たちが15%程度存在し、その子達は学校の授業どころか社会生活も困難で、そのため犯罪を犯しがちであるが、一日五分程度のわずかな訓練で多くの子どもたちを救えると主張…
ニコラス・クリスタキス 訳・鬼澤忍、塩原道緒 NewsPicks 2020.9.27読書日:2021.3.24 人間には良い社会を築くための設計図(ブループリント)があらかじめ遺伝的に埋め込まれていると主張する本。 最近、ヒトの脳は社会的な生活を行うために進化したとする…
マルコム・グラッドウェル 訳・濱野大道 光文社 2020.6.30読書日:2021.2.6 マルコム・グラッドウェルが、未知の人とのコミュニケーションがいかに困難かを述べた本。 思い込みと誤解で事態が人の命に関わる方向に容易に向かってしまうことをこの本は述べて…
ジル・ボルト テイラー 訳・竹内薫 新潮社 2009年2月読書日:2010年01月26日 脳卒中を起こして、左脳を損傷した脳科学者の体験記。これまで右脳と左脳の機能分担からなんとなく予想されていた、右脳と左脳の世界の捉え方の違いを実地に体験して、それを報告…
山岸 俊男, メアリー C・ブリントン 講談社 2010年10月16日読書日:2018年08月18日 最初に「冒険やリスクを求める」に自分が当てはまらない、と考えている人の割合が国別に出ています(2005-2008年調査)。日本人はダントツの1位で実に70%以上の人が、自…