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ケトン食の名医が教える 糖質制限はしなくていい ―エビデンスにもとづいた科学的に正しい食事

萩原佳祐 ダイヤモンド社 2023.2.28
読書日:2023.10.15

痩せるために無理に糖質制限をすると筋肉が落ちてしまうので、適度に糖分を摂取しつつ、ケトン体質を目指すべきだと主張する本。

わしは血糖値が高かったため糖質制限の食事を行っているのだが、こんなわしでも糖質制限はしなくてもいいのだろうか。

もちろんそんな訳はないのである。糖質制限をしなくてもいいのは、いま普通に健康で、ダイエットのために糖質制限をしようとしている人の話だ。血糖値が高い人は糖質制限をしてもいい、というか、しなくてはいけない。

わしもご飯やパンを食べていないだけで、糖質を摂っていないわけではない。主食以外に含まれている糖分を計算すれば、1日50〜100g程度はちゃんと摂っている。

問題はケトン体質のほうだ。

わしはコーヒーにココナッツオイルのMCTを入れて飲むことがあるが、確かにこうするとお腹が空きにくくなる。ケトン体質になったのだろうか。もう糖質依存症からは脱していると思う。最近は炭水化物を摂りすぎると気分が悪くなるくらいだ。

というわけで、中身はごくごく普通のことが書かれているだけでした。でも、普通のことはときどき復習してみる価値はあると思う。

ちょっと違うのは、がん治療にケトン体質が有効らしいという情報が書かれていること。著者はもともとこちらの研究者なのだ。ケトン体質には炎症効果を抑え、気分を良くし、さらにがんを小康状態にする力があるのだという。このため、がんを治すのではなく、がんとともに生きる「ウィズ・キャンサー」というやり方が可能になるということだった。

ふーん。がんもだんだん、クオリティ・オブ・ライフを犠牲にせずに治療できつつあるようだね。

★★★☆☆

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