ヘタレ投資家ヘタレイヤンの読書録

個人投資家目線の読書録

習得への情熱 ーチェスから武術へー 上達するための、僕の意識的学習法

ジョッシュ・ウェイツキン 訳・吉田俊太郎 みすず書房 2015.8.18読書日:2023.4.20 「ボビー・フィッシャーを探して」という映画のモデルになったチェスの世界的選手のジョッシュ・ウェイツキンが、20代に太極拳にはまって太極拳の武術、推手でチャンピオ…

WHYから始めよ! インスパイア型リーダーはここが違う

サイモン・シネック 訳・栗木さつき 日本経済新聞社 2012.1.24読書日:2023.4.17 どうやるか(HOW)、何をやるか(WHAT)の前に、自分の存在意義はなにか(WHY)から始めたほうがうまくいくと主張する本。 というのは、うまくいかなかったときにW…

超圧縮 地球生物全史

ヘンリー・ジー 訳・竹内薫 ダイヤモンド社 2022.9.14読書日:2023.4.13 地球が誕生してから6〜8億年後に生命が誕生し、進化を続けてついには人類が大繁栄し、さらに人類の絶滅までも視野に入れる、壮大な地球生物全史をたった300ページに圧縮した本。 …

愛するよりも 愛されたい 令和言葉・奈良弁で訳した万葉集①

佐々木良 万葉社 2022.10.10読書日:2023.4.12 万葉集を奈良弁に翻訳したちょっとキワモノ(?)の翻訳歌集。 なんか興味を惹かれて読もうと思ったのだが、どの図書館にも置いていないのだった。なぜ?と思ったが、どうもこの本はアマゾンでしか発売していな…

米海軍特殊部隊(ネイビー・シールズ) 伝説の指揮官に学ぶ 究極のリーダーシップ

ジョッコ・ウィリンクス リーフ・バビン 訳・長澤あかね CCCメディアハウス 2021.7.27読書日:2023.4.11 イラク戦争でネイビー・シールズを指揮したジョッコが、リーダーシップとは究極の責任感を持つことで、究極の責任感とは作戦に関係するすべてのこと…

怠惰への讃歌

バートランド・ラッセル 訳・堀秀彦、柿村峻 平凡社 2009.8.10読書日:2023.4.7 人類の生産性はすでに十分高いから、一日の労働時間は4時間で十分で、余った時間を有効に使えば豊かで幸福な人生を送れると主張する本。 まあ、実質1日2時間ほどしか働いて…

生まれながらのサイボーグ 心・テクノロジー・知能の未来

アンディ・クラーク 訳・呉羽真、久木田水生、西尾香苗 春秋社 2015.7.25読書日:2023.4.2 電子的に繋がれていなくても、人間は道具を使っているだけで肉体も精神も拡張されており、事実上のサイボーグ状態だと主張する本。 この本の原著は2003年に出版…

71歳、年金5万円、あるもので工夫する楽しい節約生活

紫苑(しおん) 大和書房 2022.8.1読書日:2023.3.29 フリーライターとしてあまりお金のことを考えずに暮らしてきた著者が、子供が独立後に年金5万円しかないのにどうやって暮らしていくか悩んだ末に、貯金をはたいて築40年の一軒家を買って、5万円で生…

流浪の月

(ネタバレあり注意) 凪良ゆう 東京創元社 2019.9.30読書日:2023.3.26 男女関係ではないが、一緒にいると自由になれる二人が人生を共にするようになるまでの物語。 2020年本屋大賞受賞作で、映画化もされた作品である。帯の惹句は「愛ではない、けれど…

ちょっと気分がダウナーになったときに読むもの

わしはめったに気分が落ち込むことはないし、これまでウツになったこともない。根がお気軽系なのかも知れない。 しかし、やっぱり、なんとなく気持ちが晴れなかったり、先が行き止まりになっているように感じるときもある。 こんなときは人によっては運動し…

ひろゆき流ずるい問題解決の技術

西村博之 プレジデント社 2022.3.24読書日:2023.3.25 ひろゆきが、問題解決のコツは自分の負担にならないように考え方を変えるだけ、と伝授する本。 まあ、ひろゆきももういいかな、という気がする。同じ話の繰り返しが多くなってきたし、しかも、わしはど…

いままで起きたこと、これから起きること。 「周期」で読み解く世界の未来

高城剛 光文社新書 2022.8.30読書日:2023.3.24 高城剛が世界に起きている周期を読み解くことによって、これから起きることを予測する本。 わしの出自がエンジニアのせいか、周期で説明しようという話を聞くと、どうも眉唾な印象を受けてしまう。何かを説明…

マザーツリー 森に隠された「知性」をめぐる冒険

スザンヌ・シマード 訳・三木直子 ダイヤモンド社 2023.1.10読書日:2023.3.23 森の木たちがマザーツリーと呼ばれる古い木を中心に地下の菌根菌の菌糸でつながっており、水や炭素などを融通しあっていることを証明して、森の見方を一変させたカナダの生態学…

私が陥った中国バブルの罠 レッド・ルーレット 中国の富・権力・腐敗・報復の内幕

デズモンド・シャム 訳・神月謙一 草思社 2022.9.5読書日:2023.3.17 2000年代に中国で総理だった温家宝の一族に接近し、その伝手を利用して新富豪になったデズモンド・シャムとその元妻ホイットニー・デュアンだったが、習近平の腐敗一層キャンペーンの…

現代の奴隷 身近にひそむ人身取引ビジネスの真実と私たちにできること

モニーク・ヴィラ 訳・山岡万里子 英治出版 2022.12.20読書日:2023.3.14 現代の奴隷は麻薬や負債で被害者を抵抗できなくして売春や労働を強制するもので、昔の奴隷と異なり使い捨てのローリスク・ハイリターンのビジネスであり、さらに身近で行われているの…

巨神のツール 俺の生存戦略 知性編

ティム・フェリス 2022.10.20 東洋経済新報社読書日:2023.3.11 「週4時間だけ働く」のティム・フェリスが、ポッドキャストで著名人にインタビューした内容をまとめた本(を3分冊にした1冊)。 どうやら週4時間だけ働くと、仕事以外にいろいろな活動がで…

最近読んだ本で未来の社会を想像する

最近読んだエマニュエル・トッド「我々はどこから来て、今どこにいるのか」と柄谷行人「力と交換様式」などを読み比べて、未来の社会がどうなるのか考えてみたい。 「我々はどこから来て、今どこにいるのか」から次のようなことを学んだ。 家族の形式が社会…

力と交換様式

柄谷行人 岩波書店 2022.10.5読書日:2023.3.8 人類の歴史はその交換様式で区別でき、そのスタイルは4つしかなく、いまは商品や権力に関連した交換様式が強いが、将来は個人に関係した交換様式の世界になると主張する本。 最初はそれがどうしたという感じで…

87歳、古い団地で愉しむ ひとりの暮らし

多良美智子 すばる舎 2022.3.30読書日:2023.3.5 87歳の著者が、古い団地でお金もあまり使わない豊かな暮らしを紹介した本。 最近、この手の高齢者が質素だが豊かに満足して暮らす様子を書いた本がベストセラーになっている。というわけで、読んでみようと…

天才数学者、ラスベガスとウォール街を制す 偶然を支配した男のギャンブルと投資の戦略

エドワード・O・ソープ 訳・望月衛 ダイヤモンド社 2019.4.3読書日:2023.3.4 世界で初めてブラックジャックのカウンティングの技術を発見し、オプションの価値を計算するブラック=ショールズの式を発表前から自力で発見し、適正価格から外れた銘柄をリスク…

総員玉砕せよ! 新装完全版

水木しげる 講談社文庫 2022.7.15読書日:2023.2.27 (ネタバレあり 注意!) 水木しげるが体験したパプアニューギニア、ニューブリテン島での戦いを一兵士の視線で描いたもの。 「のんのんばあとオレ」が印象深かったので、水木さんの代表作を読んでみたも…

人類学者K ロスト・イン・ザ・フォレスト

奥野克巳 亜紀書房 2023.1.9読書日:2023.2.25 人類学者のKがボルネオの狩猟採集民プナンで一緒に生活した経験を語る本。 人類学者のKとはもちろん著者自身のことだろうが、この本ではまるで小説のように三人称でKの体験を語っている。どうしてこんなふう…

農家はもっと減っていい 農業の「常識」はウソだらけ

久松達央 光文社新書 2022.8.30読書日:2023.2.22 28歳のときに農業に新規参入して実地で農業を見つめてきた著者が、世間が抱いている農業の常識は幻想だと喝破し、小さな自営業の農業が生き残っていくのに必要なのは競争することではなく、ファンを増やす…

我々はどこから来て、今どこにいるのか

エマニュエル・トッド 訳・堀茂樹 文藝春秋 2022.10.30読書日:2023.2.18 家族形態と現代政治との関係を見つめてきた人口歴史学者のエマニュエル・トッドが、これまでの研究成果をまとめて、民主主義の行く末を示唆する衝撃の書。 「第三次世界大戦はもう起…

早朝のガストで

わしは早朝のガストがけっこう好きだ。 休みの日には近所のガストで朝食を食べて、そのままドリンクバーのカプチーノ(シナモンが好きなのだ)を飲みながら、喫茶店代わりに数時間ゆっくり過ごし、ランチの客で混み始める午前中11時頃に退店するというパタ…

22世紀の民主主義 選挙はアルゴリズムになり、政治家は猫になる

成田悠輔 SB新書 2022.7.15読書日:2023.2.9 イェール大学の成田悠輔が、国民の無意識からデータを収集して、アルゴリズムにより自動的に政策を立案、実行する「無意識民主主義」を主張する本。 この本、やたら評判がいい。というわけで、読むまでにずいぶ…

遅考術 じっくりトコトン考え抜くための「10のレッスン」

植原亮 ダイヤモンド社 2022.8.30読書日:2023.2.6 人は素早く答えを得る直観と、じっくり考える熟慮の2つのシステムを持っており、直観には勘違いや錯覚があるので、その特性をよく知って熟慮する遅考術を教える本。 まあ、ともかく題名が素晴らしい。 こ…

パンデミックなき未来へ 僕たちにできること

ビル・ゲイツ 訳・山田文 早川書房 2022.6.20読書日:2023.2.4 ビル・ゲイツがコロナの次のパンデミックを抑えるために、世界的な仕組みを作らなければいけないと主張する本。 ビル・ゲイツは以前から感染症に興味を示していて、すでに2015年にはTED…

異常【アノマリー】

エルヴィエ・ル・テリエ 訳・加藤かおり 早川書房 2022.2.15読書日:2023.1.31 (ネタバレあり。注意) ニューヨークに向かうエールフランス機が危険な積乱雲に入り無事に脱出したが、三ヶ月後にまったく同じ旅客機が同じ乗客を乗せて出現し、大混乱になる様…

人口大逆転 高齢化、インフレの再来、不平等の縮小

チャールズ・グッドハート マノジ・プラダン 訳・澁谷浩 日本経済新聞社 2022.5.19読書日:2023.1.31 今後は世界の労働年齢人口が減少するというこれまでと逆転する局面になり、労働力不足から供給が減ってインフレが起こる一方、労働力が貴重になり労働者の…

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