ヘタレ投資家ヘタレイヤンの読書録

個人投資家目線の読書録

2020-06-01から1ヶ月間の記事一覧

マーダーボット・ダイアリー

マーサ・ウェルズ 訳・中原尚哉 東京創元社 2019.12.13 読書日:2020.6.26 (ネタばれあり。注意) 過去に殺人事件を起こした警備ユニット(=マーダーボット)が、連続ドラマに耽溺しながら、自分の生き方を探して放浪する話を一人称の「弊機」で語るSF。…

自由の命運 日本はどうなのか?

自由の命運で、著者たちは日本についてどのような評価を下しているのか、気になるところです。ですが、日本についてはほんの少ししか述べておらず、こんなようなことが書かれてあるだけです。 ーー日本は第2次世界大戦の敗戦までは典型的な専横型の国家だっ…

自由の命運 国家、社会、そして狭い回廊

ダロン・アセモグル、ジェイムズ・A・ロビンソン 訳・櫻井祐子 早川書房 2020.1.25読書日:2020.6.20 人が自由であるためには、国家と社会がお互いに牽制し合ってバランスを取った状態でなければならず、そのバランスを取った状態に入ることも、持続させる…

読書という荒野

見城 徹 幻冬舎 2018年6月6日読書日:2018年09月09日 戦争体験を別にすれば、読書体験こそがもっとも人間の幅を広げるのに有効と主張する本。自分に影響を与えた読書を振り返りつつ、熱く語る。 少年青年時代に読んでいた本を聞くと、わしと重なるところが結…

ダルタニャンの生涯 −史実の『三銃士』−

佐藤賢一 岩波新書 2002.2.20読書日:2020.6.6 フランスの歴史小説を得意とする佐藤賢一が、ダルタニャンのモデルとなった本物のダルタニャンの生涯を語るというノンフィクション。 三銃士は読んだこともあるし、映画も観たことあるが、まさかモデルがいると…

新型コロナウイルスの影響をどう見るか(5)

新型コロナウイルスの影響が市場にどんなふうに出るか考察するシリーズですが、いまのところ、よくわからないというのが正直なところです。 新型コロナウイルスの影響をどう見るか(3) - ヘタレ投資家ヘタレイヤンの読書録 上の投稿で、株価が少し戻っただ…

数学の大統一に挑む

エドワード・フレンケル 文藝春秋 2015年7月13日読書日:2016年04月25日 23:25 旧ソ連でユダヤ人であるがゆえに大学に進めず、それでもあきらめずに数学を続け、やがてあらゆる形式の数学がどれも同一のものを表しているという数学の大統一論に挑み、ソ連を…

理性の限界――不可能性・不確定性・不完全性 (講談社現代新書)

高橋 昌一郎 講談社 2008年6月17日読書日:2010年07月27日 これを読んでいると、20世紀はいろんな限界が明らかになったんだなあということがよく分かる。しかも、それが理論的に導き出される、というのが興味深い。つまり理性が自分の限界を理性的に導き出…

21世紀の啓蒙 理性、科学、ヒューマニズム、進歩

スティーブン・ピンカー 訳・橘明美+坂田雪子 草思社 2019.12.20読書日:2020.6.6 17世紀に始まった啓蒙主義はこれまでも大きな成功を収めたが、21世紀も啓蒙主義を引き継いでいかなければいけないと主張する本。 ピンカーがこの本を書いたのは、啓蒙主…

なぜビジネス書は間違うのか ハロー効果という妄想

フィル・ローゼンツワイグ 日経BP社 2008年5月15日読書日:2018年09月05日 有名なビジネス書はまったく科学的ではなく、よくできた読み物に過ぎないと、身も蓋もないことを主張する本。 それが証拠に、挙げられたエクセレントな会社は数年後にエクセレントで…

中村元選集〈第3巻〉/東洋人の思惟方法〈3〉日本人の思惟方法

中村 元 春秋社 1989年1月読書日:2018年09月18日 中村元が有名な学者であることは知っていたけど、やっぱりすごい。 日本のみならず、インド、中国、欧米の文化に習熟している中村は、具体的な文献をいちいち挙げながら、日本人の考え方のパターンを他国(…

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