ヘタレ投資家ヘタレイヤンの読書録

個人投資家目線の読書録

「週4時間」だけ働く 9時ー5時労働からおさらばして、世界中の好きな場所に住み、ニューリッチになろう。(拡大アップデート完全版)

ティモシー・フェリス 訳・田中じゅん 青志社 2011.2.15(オリジナルは2006年)
読書日:2022.12.22

自由を得るために、ビジネスをネット上で自動化することで、週に4時間だけの労働で好きなところに住めると主張する本。

同様な主張の本は巷にあふれているが、どうもこの本が源流らしい。この本のオリジナルは2006年の発売である。時期的にも合うようだ。

手法としては商材(この本ではあなたのミューズと呼んでいる)をニッチなものに絞り、特徴を出して、量は追わずに自分が暮らしていくのに十分な稼ぎを得るとともに、ほとんどの仕事をアウトソーシングして、週に1回数時間、メールチェックや電話に使うだけだという。全てはネット上で済むので、その数時間だけネットに繋がる世界のどこかにいればいいというものだ。

起業を勧めているように見えるが、この本の言いたいことは週に4時間だけ働くということで、何も起業が絶対というわけではない。まあ、起業が望ましいということはもちろん言っているが、通常の会社員でも可能だと言っている。

具体的にはリモートワークである。今となっては当たり前になったリモートワークだが、当時ではアメリカでも受け入れるのが難しかったのだろう、どうやって上司を説得するかというプロセスが事細かに書かれてある。いったん完全なリモートワークの立場を手に入れてしまえば、いろいろ業務を合理化して、働く時間を減らすことができ、自由を手にれられるという。もちろんネットが繋がれば、外国に暮らしても問題ない。まあ、さすがに週4時間というのは無理だろうが。

そのほかいろいろ細かいテクニックや参考になるサイトの情報が載っているけれど、10年以上経っているので、使えないものが多いだろう。Skypeの利点を強調しているけど、もうそんな時代でもないし。でも、ここは考え方が掴めればそれでいい。

しかし読んでて思ったんだが、外国に暮らすとか、拘束時間を減らすというのは無理かもしれないが、日本でだって成果を挙げつつほとんど働かないことは可能だと思う。だって、わしは会社では、1日2時間ほどしか働かずぶらぶら暮らしていたんだから。そのことはここに書いた。(もっともいまはけっこう真面目に働いてるかな?(笑))

www.hetareyan.com

こうやってみると、起業するといろいろそれなりに気苦労もあるし、正社員でぶらぶらできるのならそれに越したことはないのかもしれない。そう考えると、わしの選択肢もよかったのかな。

というわけで、ちょっとだけそういう事ができるコツをここで述べよう。

新人の頃、わしは、世界で初めてということに興奮するタチで(笑)、これは誰もやったことがないに違いないという案件があると、ハイハイ、と積極的に手を上げていた。当然、それは世界最先端ということになる。そうすると、すぐにそれはわしにしか分からない案件になる。そして、その案件について誰も判断できなくなる。たとえ上司さえも。

でも、それはわしがエンジニアだったからだろうか。そうでなくてもいいはずだ。

世の中にはいろいろ新しいことが起きるものである。例えばいまならSDGsとかあるじゃない? こういう新しいことが出てくると会社はそれに関する担当者を置かなくちゃいけなかったりする。ほとんどの人は、ただでさえ忙しいのに、新しいことをするのは嫌なので、自分から手を上げる人は少ないだろう。だから手を上げたらすぐに担当者になれる。そうしたらあなたはその専門家になれる。少なくとも会社の中では第一人者だ。こうなると上司もそのことには詳しくないのだから、もう誰もあなたのことを判断できない。

というわけで、絶対必要ないろんなマイナーな分野で第一人者になっておけば、たぶん、ぶらぶら暮らすことができる。ただしやりすぎるとブルシットジョブ化して、何らやりがいも得られないかもしれないから注意。そんなときにはまた新しい分野に、ハイハイ、と手を上げて、第一人者というスキル資産を増やそう。

★★★★☆

 

にほんブログ村 投資ブログへ
にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ