佐々木紀彦(PIVOT創業者) 文藝春秋 2021.10.30
読書日:2022.6.12
東洋経済オンライン編集長をしていた著者が、批評する立場から自ら起業する身となり、まるで自分を鼓舞するために書いているような、読者にも起業をすすめる本。
まあ、くどいですが、わしは起業する意思がありません。でもなぜかこうして起業に関する本をよく読みます。もしも起業することになっても、きっとそれはなにかの成り行きで、自分から求めてのことではないでしょう。
さて、起業といっても、佐々木氏は本物の起業だけではなく、働くすべての人が自らリーダーシップをとって新しいことに挑戦することすべてを起業としたい、みたいなことを言っています。
そうは言っても、日本が大好きだと公言する佐々木氏は、なんとか生活費を稼ぎたいというしょぼい起業家への目線は全くありません(笑)。日本を引っ張っていく、いや日本こそが世界を引っ張っていくような、そんな起業家を求めていることは間違いないでしょう。盛んに、起業は儲かる、宝くじよりはましだ、と果てしな煽る話が続きます。
そして起業はハードワークで、起業家とはまるで身体にも精神状態にも気を配っていつでも100%のアスリートのようでなくてはいけない、などと氏は言います。
え〜っ、やっぱりそんなのやだ。やるんなら、だらだら一日数時間働いて、生活費ぐらいはなんとか出そう、そんなしょぼい起業がしたいです。でもきっとそんなしょぼい起業でも、それなりに大変なんだよね。だから、わしはやらない。
起業の成功率が高いのは40代だそうです。もちろん、氏も40代です。どうかこの起業が成功しますように。そして、株式市場で氏と再会できますように。
★★★☆☆