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個人投資家目線の読書録

自分の意見で生きていこう 「正解のない問題」に答えを出せる4つのステップ

ちきりん ダイヤモンド社 2022.1.11
読書日:2022.5.22

自分の意見を伝えることをライフワークにしているちきりんが、正解のない世の中では自分の意見を作って行かなければ自分の人生を生きられないと主張し、その極意を伝える本。

ちきりん、たぶん本名は元マッキンゼーの採用担当だった伊賀泰代さんでしょうけど、伊賀さんは「採用基準」という本で、採用の基準は頭の良さではなくてリーダーシップだと言っています。リーダーシップは上に立つ人だけでなく、社員全員が持たなくてはいけないものだ、といいます。

そういい続けてきたちきりんですが、もちろん社員どころか誰もがリーダーシップを持たなくてはいけないと思っているわけで、そのリーダーシップがなかなか世の中になく希少なので、リーダーシップを少しでも世の中に増やすために、そもそもにさかのぼって書いたのがこの本ということになるでしょう。なにしろリーダーシップとはまず自分の意見を持つというところが出発点なのですから。

世の中にはグーグルで検索できないような正解のない問題があふれています。なぜ重要な問題に正解がないのかというと、どんな人生がよい人生かという問に正解がないからだそうです。なので、そのような問題には自分の意見を持たないと自分の人生を生きられないといいます。そして、価値を持つのは正解のない問題に対する意見だけなのだそうです。そしてみんなが自分の意見を持つことが多様性なのだそうです。

というわけで、ちきりんは意見とはなにかというところから始めます。意見というのは賛成、反対などのポジションを取ることだそうです。それに対して、世の中にあふれているほとんどの発言は単なる「反応」だとそうです。さらには「一概には言えない」みたいな反応は、一見知的に見えるので重宝されるけらど、どんな問題にも言えるので意見ではないといいます。なかなか意見が出ないのは、ポジションを取ることはリスクがあるためだそうです。しかし、リスクを取らないことには人生は切り開いていけません。

というわけで、意見が重要で、それは反応とは異なることはわかりました。

ここまでは、会社で意見を求められたとか、人生でなにか決断を迫られた、という局面の話で、この場合、問題は向こうから降ってきます。でもここからが問題です。

実際には人生の重要な局面で意見を求められてもとっさには意見を持つことは困難だと言います。そこで普段から、自分に関係のない問題でも、わしらは考えておかなくてはいけないと言います。それは地震のときに前もって考えておかないととっさに行動できないのと同じだと言います。そして、いま自分と関係のない問題こそはじっくり考えられるので有効だと言います。世界のエリートたちは、自分に一見関係のない問題にも自分の意見を持たなくてはいけないことを知っており、いろいろな分野について日々考えていると言います。

そういうわけで、わしらもそういう意見を持つ訓練を普段からしておくべきだというのです。そして、その例題が載っているのですが

……。

……め、めちゃ面倒くさい。本当に、普段からこれをやらなくちゃいけないの? その時その時の直感でだめですかね。そもそもそういう問題は数限りなくあるのに、何から考えていいかさっぱり分からないんですが。わしなんか、自分の関心のあることを考えるのですでに時間オーバーです。

それについても正解はない? 自分で考えろ?

いや、ごもっともです。

*****メモ*****
「正解のない問題」に答えを出せる4つのステップ
ちきりんから練習用に正解のない5つのお題を与えられて、それについて自分の意見を持てるようにする練習のステップ

1.レベルをチェックする 意見が言語化できたかどうかをチェックする。
2.ムリにでも意見を言い切る 賛成か反対か言い切る。
3.自分で自分に突っ込む 自分の意見に反論してみる。反論に反論する
4.言語化する

…だそうです。

★★★★☆

 

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