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コロナ大戦争でついに自滅する習近平

福島香織 徳間書店 2020.5.31
読書日:2020.10.25

中国関連のスタージャーナリストである福島香織がコロナ・パンデミックはコロナ大戦争といっていい状況であり、習近平グラスノスチを行わざるを得ず、これにより中国共産党は自滅する、と主張する本。

なにしろ出版は5か月前の5月で、コロナ関係の情報としては旧聞に属する話しか書いてありません。

そういうわけで現在この本で読む価値のある所はほんの10ページぐらいです。

その中身というのは、

(1)このコロナはすでにコロナ大戦争といってもいい、と福島香織が判断していること。
(2)習近平にはグラスノスチ(情報公開)の選択肢しかなく、それをきっかけに中国共産党体制が崩れる可能性がある。

という点です。

(1)については、すでに中国は世界との関係が悪くなっていることもあるから、戦争というのも分かる。

ただしここで戦争と言ってるのは、武器を使う戦争ではなく、中国がよく言っている「超限戦」のことです。中国は第3次世界大戦は、ハッキングなどの情報戦や宣伝戦などを含んだものとして定義していて、事実上の第3次世界大戦を現在戦っているというのです。

しかし(2)のグラスノスチはどうでしょうか。

福島氏は、人民の不信感を払拭するために習近平グラスノスチをするしかないというのですが、権力を維持するためには国民を大量殺戮することも選択肢から外さない中国共産党が、そんなことするはずがありません。

いざとなったら彼らは、全世界から非難を浴びても、人民を力で押さえつけるでしょう。

中国の歴史を振り返ってみれば、そういうことがばかばかしいほど何度も何度も繰り返されてきたことが分かるでしょう。資本論を読むよりも、自国の歴史を読むことの方が多いであろう中国共産党エリートは、ある意味、人民の虐殺に不感症になっているかもしれません。

例えば、次の本が参考になるでしょう。

www.hetareyan.com

中国共産党は滅びることがあるかもしれません。しかし、だからと言って、中国を民主主義で治めることができるのか、わしは疑問です。

わしには、中国を治めるには専制国家しかないのではないか、という気もするのです。

どうにも中国に民主主義が根付くイメージがわきません。

★★☆☆☆

 


コロナ大戦争でついに自滅する習近平

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