遠藤 誉 新潮社 2015年11月13日
読書日:2018年01月28日
遠藤誉には本当にお世話になる。この本のおかげで中国共産党、および毛沢東がどのような人間なのか、大まかに手に入れることができた。そして、今の中国がどうしてあのような国家なのかも。
毛沢東が信じてきたのは結局のところ、帝王学だけなんだと思う。中国の歴史を学んで、歴史に名を残すことだけを望んだのだろう。共産主義も人民も全く関係ないことだけは確かだ。
中国共産党はいまのところうまくやっているけど、今後つまづくこともあるだろう。その時に中国はいったいどうなるのか、なかなか想像するのが難しい。一つ言えるのは、今後の中国の指導者は、毛沢東のやったような大粛清を行うことはほぼ不可能だろうということだ。これだけネットが広がってしまった以上は、中国国民、世界をごまかすことは不可能なのではないか。
でも、中国の歴史は粛清の歴史でもある。ネットの時代でも、大量粛清を実行できたところが、結局は中国では勝利を収めるのかもしれない。すぐ隣に、このような国が存在するとは。そして、そのような国を作り出した責任のかなりが日本にあるとは。
日本の政治家が中国共産党の指導者たちに太刀打ちできるとは、とても思えないのが残念。
★★★★★