押井守 構成・渡辺麻紀 東京ニュース通信社 2021.818
読書日:2023.9.24
押井守がジブリについて語った2017年版に、押井守作品のプロデューサーをやっているプロダクション・IG社長の石川と、ジブリの鈴木敏夫の懐刀と呼ばれた高橋望との鼎談、それに鈴木敏夫との往復書簡を加えたもの。
たぶん、わしは2017年度版を読んだことがあると思う。しかし、押井守は同じような話をあちこちでしているので、読んだ気になっているだけなのかも知れない。ともかく、読んでいて既視感がありありだった。
まあ、ジブリの評価を一言でいえば、
・宮崎駿 ナチュラル・ボーン・アニメーターで、監督の才能はない。ディテールの表現で、すごいのを見たと思わせる。作品としては常に破綻。
・高畑勲 クソインテリ。
・その他の監督 宮崎駿の劣化コピー。
・鈴木敏夫(社長) 稀代の権謀術数主義者(マキャベリスト)。
だそうです。
樋口真嗣(映画監督)のパンツ理論というのも面白い。
パンツ理論:パンツをいかに下ろすで、監督の資質が問われる、という理論。
・宮崎駿 パンツを下ろしかけて、実は下ろさない天才。
・庵野秀明 パンツはすぐに下ろすが、そこにあったモノは変な形をしていた。
・押井守 パンツは確かに下ろすんだが、そこについていたのは偽物だった。
だそうです。(笑)
プロダクションI.Gの石川さんによれば、押井守は10年後に残る作品は作ってくれるが、お金は儲からない。押井守によれば、石川さんは絶対に逃げないプロデューサーだそうで、両者の信頼関係は強そうだ。
鈴木敏夫の回想では、自分は主体的に生きるのが面倒な受け身の人間で、働き者の宮崎駿がいたから少し働いただけ、だそうだ。
★★★★☆