ヘタレ投資家ヘタレイヤンの読書録

個人投資家目線の読書録

2035 10年後のニッポン ホリエモンの未来予測大全

堀江貴文 徳間書店 2023.6.30
読書日:2023.12.3

ホリエモンが58のトピックスについて未来の輪郭を手っ取り早く示す本。

うーん。なんか意外性がない。既視感に満ち溢れている。まるでChatGPTに未来予測のトピックスを書かせて、それに少し手を加えたという感じだ。

というか、ホリエモンはそんなふうに原稿作成にChatGPTを使っていると、この本に書いてある。この本は本当にそうやってできたんじゃないのか、という気がしてきた。(苦笑)。

やはり未来予測という限りは、意外性がほしい。それが当たっているとしても、そりゃそうだろう、というものにはあまり価値はない。ウィーン氏のびっくり大予想が毎年人気なのは、意外性があって、しかもけっこう当たるからだ。

でも、ウィーンさん、亡くなってしまった。もうびっくり予想が読めないだなんてなんて悲しいことでしょうか。

jp.reuters.com

というわけで、まったくもって意外性に欠けているんだけど、その中でも、ましなものをあげてみよう。

・テレビは本当にオワコンか

テレビ放送も今後はサブスクになるという。そしてサブスクの唯一の放送であるNHKのように良質なコンテンツを出し続けるという。

放送がサブスクになるかなあ。ネットではもうABEMAがあるし。放送でサブスクがねえ。ありえそうにない分、意外性がありました。可能性がないとも言えない。

・「人工の太陽」がいよいよ稼働する

核融合発電が始まるという話です。これ自体は別に珍しい話ではありませんが、ホリエモンなら、10年後に核融合が始まるわけ無いだろ!と反対に回るのかと思ったら、意外に素直に始まるかもしれないとしたところが意外でした(笑)。

ちなみにわしは10年後の核融合実用化に懐疑的です。実現してほしいですけどね。

この2つの他には、意外なものはなかったかな。図書館で借りてよかった。お金出していたら、怒っていたかもしれない。まあ、意外性に欠けるというのは、わしの意見はほぼホリエモンと同じということでもあるんだけど。

****メモ****

以下は、意外性はないんだけど、最近その分野の本を読んだので気になったこと。

・ジャパニーズコンテンツが韓流に勝つ
日本のコンテンツはもともと競争力があり、世界に売り込んでいなかっただけで、今後は世界に売り込まざるを得なくなり、今後そのポテンシャルが爆発するという。わしは日本のコンテンツの力を疑ったことがないので、べつに心配していないけど、ぜひそうなってほしいね。ホリエモン推薦の「今際の国のアリス」は観てみようかなあ。

・AIはシンギュラリティを(機械の知性が人間を越える特異点)越えた?

AIについて1章設けていて、その内容には新味はなかったんだけど、ホリエモンが、chatGPTはシンギュラリティを越えた、と断言しているのにはちょっと注目。他にもそういうことをいう人はいるけど、でもホリエモンがそう言うと、他の人が言うよりも重みが違うからなあ。(なぜ?(笑))

わしはシンギュラリティに達したかどうかは、新しいアイディアが作れるかどうかで判断したいけど、なんかchatGPTは既視感あるアイディアしか出さないように思えて、これは使えないなあ、と思っていた。でも、使い方が悪いのかもしれない。もうちょっと考えてみよう。

もっともchatGPTに新しいアイディアを出させるのは簡単かもしれない。2台のchatGPTを用意して、特定のテーマについてディベートさせればいいのだ。ちょうど碁や将棋でAIがお互いに対戦して新しい手法を考え出すように、新しいアイディアを生み出すだろう。

★★★☆☆

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