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お金2.0 新しい経済のルールと生き方

佐藤 航陽 幻冬舎 2017年11月30日
読書日:2018年12月23日


仮想通貨関係のIT企業の若き創業者が書いた本ということで、てっきり自分の事業の宣伝なのかと思っていました。なので、読むのを遠慮していた。でも、読んでみたら、お金に関してとてもまじめに考えた本でした。大変失礼いたしました。

はじめにお金の正体についてまとめているけど、これがいい。基本的に事業をしながら考えたことをもとにしているんだけど、きちんと過去の文献にも当たっている。ゲゼルの価値が減っていく通貨の話とか、ほとんどの人が知らないようなことも良く知っている。たくさんの文献に目を通しているようだ。

しかもいちいち非常に分かりやすい。感心する。

もちろん、最近のビットコイン等の仮想通貨については詳しくて、本人はこの仕組みを思いついた人に嫉妬すら覚えたという。

わしが一番感心したのは、グーグルやアマゾンなんかは、本当はもっとお金を稼ごうと思えばお金を稼げるほどの潜在的価値を持っているのだが、自分たちに必要な分だけを稼ぐように、マネタイズを抑えているという指摘だ。確かにそうだ。

そしてグーグルと同じように、個人が自分の価値をお金に換える手段もどんどん増えているという。現代では、ベーシックインカムに向かっているけど、すでにかなりベーシックインカム的な世の中になってきている。気分はもうベーシックインカム的な?

そしてそのお金は、もちろん、円やドルのような法定通貨(ハードカレンシー)である要はなく、仮想通貨でもいいし、何らかのポイントかもしれず、重層化した存在になる。

企業、企業を興す起業、就職、仕事という概念が急速に変わっていくこのタイミングで、ちょうど出版されたこの本。今後は国家2.0、リアリティ2.0が順次発表されるようだ。

楽しみ~。メタップスは買いかしら?

★★★★★

 


お金2.0 新しい経済のルールと生き方 (NewsPicks Book)

 

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