結城真一郎 新潮社 2022.6.30
読書日:2022.6.30
真実が分かると、状況がすべて反転し、細かく配置された伏線も回収される、楽しめるミステリー短編集。
ミステリーがちっとも面白くないたちなので、ほとんど読まないが、なぜかこれは図書館で予約してしまった。1年以上前の本だがいまだに予約がたくさんついているから、ミステリーがいかに人気なのかが分かる。
というわけで読ませていただいたけど、基本的には前半では日常的な話が続くけれど、どうもおかしいということになって、最後にはすべてが明らかになって実はという話になり、前半で述べたことに別の意味があったという落ち。出だしの話の持って行き方の滑らかさと、おかしくなり始めてからの展開のギャップがとても良くできている。
というわけで、まあ、それなりに面白いし、よく考えられているのだけど、だからどうしたということで、やはり自分はミステリーは合わないなあ、と再確認した読書でした。同じ短編でも、これがSFだと「息吹」のように衝撃を受けて、うーんと考えさせられるんだけどねえ。
まあ、わしの読書の目的が未来のことを知りたいという好奇心から来ているから、やっぱり合わないんだよね。申し訳ない。まあ、ついでにいうと、歴史物語(徳川家康、みたいな)もあまり読まないんだけど。
それにしてもこういうのがやっぱり人気を集めるんだねえ。
★★★☆☆
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