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日本のチャンジメーカー 〜龍馬プロジェクトの10年〜

神谷宗幣 龍馬プロジェクト 青林堂 2020.4.10
読書日:2025.8.21

参政党の神谷宗幣が日本を地方から変えるために、2010年に結成した地方議員の党派を超えた政治グループ、龍磨プロジェクトについてプロジェクトのメンバーが文章を寄せた本。

参政党を理解するための読書の2冊目。まあ、これで最後なんですが(笑)。

神谷宗幣吹田市議会議員のときに、地方から国を変え、志の高い地方の政治家を集めてお互い切磋琢磨し、日本全体を視野に入れて考え行動するメンバーを作るために「龍磨プロジェクト」という組織を発足させた。最初は5人だけの手弁当の組織だったが、最盛期には政治家だけでも400名、一般人も含めるとその数倍の参加者を有するようになったという。本書の出版時に活動していたメンバーは250名程度だそうだ。

龍馬プロジェクトは、党派を越えたプロジェクトであり(自民党が一番多いようだ)、このプロジェクトのメンバーと参政党のメンバーとは一致しないかもしれない。しかし、神谷宗幣が泥臭いボトムアップを行って、全国的な政治組織を作り上げたことは事実だ。

この本に文書を寄せている30名は、神谷宗幣の政治的な熱量に当てられ、彼のことを深く尊敬しているようだ。そして、みんなとても真面目なのである。いろいろな苦難に直面しながら、日本をよくしようと奮闘している。

この本を読んでわしが思ったのは、龍馬プロジェクトを率いた神谷宗幣が、その経験を参政党の運営に生かさないわけがないということである。参政党は確かにSNSなどの戦略でバズったのかもしれないが、基本はボトムアップ型の地方を中心とした地道な組織なのではないかということだ。さらにいうと参政党の候補者は公募に自ら参加したわけだし。

やはり参議院選で躍進した国民民主党が、理念先行で都会型だとすると、一方の参政党は人間関係に訴える泥臭い地方型の政党なのではないか、という気がする。

参院選2025を振り返って、両者を比較してみよう。

国民民主党は選挙区で10議席、比例で7議席の合計17議席を獲得している。一方、参政党は選挙区で7議席比例区議席の合計14議席だ。

まず選挙区を見てみると、国民民主党は10議席のうち6議席を首都圏で取っている。つまり東京周辺で強い。首都圏以外では、愛知県、静岡県香川県富山県の3県。なお、香川県は党首である玉木雄一郎の地元だから、異常に強いのはわかる。

では参政党を見てみよう。

参政党は、選挙区では首都圏で4議席で、そのほかは愛知、大阪、福岡で1議席ずつ取っている。すべて都会の複数当選する選挙区だが、国民民主党が首都圏に集中しているのに比べて、参政党は日本全国にバラけている印象がある。

地方型のボトムアップの成果が現れたのは、比例代表の方である。なにしろ、全国では国民民主党と参政党はほぼ同じ得票数を集めているのだ。

都道府県でどっちのほうが多かったかを確認してみよう。

国民民主党のほうが多かった県=北海道、宮城、秋田、山形、埼玉、千葉、東京、神奈川、山梨、富山、静岡、愛知、滋賀、香川(計15都道府県)

参政等のほうが多かった県=青森、岩手、福島、茨城、栃木、群馬、新潟、長野、石川、福井、岐阜、三重、京都、大阪、兵庫、奈良、和歌山、鳥取、島根、岡山、広島、山口、徳島、愛媛、高知、福岡、佐賀、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島、沖縄(計32都道府県)

もう明らかだろう。国民民主党は東京周辺で大量に得票しているが、東京を離れると参政党のほうが圧倒的にたくさんの票を取っているのだ。

国民民主党は、「手取りを増やす」というワンフレーズで、東京周辺の有権者の票を掘り起こしに成功した。しかし、理念で進んできただけに、この理念が実現しなさそうだったり、飽きられると、凋落は早いかもしれない。

一方で、参政党は、言っていることが選挙中もけっこうころころ変わったり、陰謀論的な部分を隠そうとしたりした。しかし、その屋台骨は意外にしっかりしているかもしれない。

わしの印象では、参政党はかなりしぶとい。もしかしたら、たとえば党首の神谷宗幣がスキャンダルなどでいなくなっても、党としては生き延びるかもしれない。そしてそのうち、政策や理念も洗練されていくかもしれない。

参政党、やっぱり要注意だなあ。まったく共感しないので、個人的には数年後にいなくなってほしいのだけど、変わる可能性もあるしなあ。まあ、ウォッチング継続ですかね。

★★★☆☆

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