妻の聴力が落ちてきました。
数年前から妻のテレビの音量が大きくなり、「耳が悪いんじゃないの? 医者に見てもらえ」と言っておりました。しかし本人はさほど気にしていません。最近では、その音量は、廊下を隔てた別の部屋にいても聞こえてしまうようになり、困っていました。
そうこうするうちに人間ドックで、聴力が落ちている、と指摘されてようやく本人は自分の聴力を自覚して、愕然としたようです。
将来的には補聴器ということになるのでしょうが、とりあえずテレビの音量をなんとかしようと思いました。
こういうときの対策の定番がミライスピーカーです。その存在は、発売当初から、TV番組の「ガイアの夜明け」などで知っていましたが、まあ、なにぶん結構なお値段がするので、ちょっと買うのに躊躇してしまいます。
最近、廉価版が発売されましたが、それでも定価で2万円弱します。中古があるんじゃないか、と思ってメルカリなんかを覗いておりましたが、送料を含めると、そんなに安くなっていないんですね。需要の大きさがわかります。
そういうわけで割安で手に入れることは諦めて、「これも未来への投資だ!」と割り切って定価で買い求めました。
ミライスピーカーの原理はそんなに難しくありません。
普通のスピーカーはちゃんと音が届く範囲がかなり狭いんですね。最適な位置にいないと、音が聞き取りにくくなってしまいます。一方、ミライスピーカーは振動板が湾曲しているので、音が幅広く広がるんですね。そうすると、あまり身体の位置とか体勢とかに関係なく音が耳に入ります。壁からの反射もいろいろな方向から来るので、よいようですね。
その代わりと言ってはなんですが、周波数特性が悪くなってしまいます。人の音声の周波数は聞き取りやすくなる一方、音楽を聴くと、満足できない、というか聞くに堪えない音になります。しかし、ミライスピーカーだけでなく、もとのTVのスピーカーも一緒に鳴らすようにして使うと、お互いに周波数を補い合って、いい感じになりました。(最初からそういうふうに使うものだったのかしら? 説明書はまったく読まずに捨ててしまったので不明(笑))
実際に設置してみたら、その効果は、劇的!でございました。
いまも妻のTVの音量は、わしの場合よりも若干大きいです。でも若干なので、別の部屋まで響き渡るということはもうなくなりました。部屋は静かです。
スピーカーの振動板を湾曲させるという、これだけのアイディアでこんなに効果があるとは。費用対効果は抜群です。
効果がなかったら速攻アマゾンに返品しようと箱を取っておいてましたが、その箱は先日、捨てました。