「古代日本の官僚」を読んで思い出した小ネタを書く。
わしは若い頃、なぜか役所が嫌いで、役人に自分からなりたいと思ったことは一度もないが、大学を卒業する少し前に、国家公務員試験を受けるという人がまわりになぜか多数いたので、じゃあ受けてみるかと受けたことがある。
すると一次試験に通ってしまったので、二次試験も受けることになったが、こちらは落ちた。
単純に試験の結果が悪かったのだと思っていたが、いま考えるとインタビューで落ちたのだと思う。なにしろ、公務員になる気はなかったので、なんともやる気のない感じで、なんのアピールもしなかったのだから、当然である。
面接官は、大学でいろんな経験をしただろう、自分がリーダーシップを取ったこととかあるだろう、などといろいろ聞いてきた。きっとこのままでは落ちるから、親切に助け舟をいろいろ出してくれたのだと思う。
しかしわしは実際に怠惰な大学生だったので、その場では何も思いつかず、「いや、なんにもしなかったですね、えへへへ」みたいな感じで終わったので、面接官ががっかりした顔をしたのを覚えている。
その時はなんとも思わなかったが、いま思い返すと、なにか申し訳なかったなあ、という気がする。仮にも国家公務員試験を受験して、あのやる気のない態度は失礼だったなあ、と。
とまあ、この本を読みながらそんなことを思い出しました。まあ、こういう本でも読まないと、思い出さないような出来事なんですけどね(笑)。
実はその後も国家公務員試験を受けたことがある。
前にも書いたが、わしのいる会社は大変なリストラを行ったときがあって、そのときに任期付きの国家公務員の募集に応募してみたことがあるのだ。こちらはあっさり合格したんだが、妻が任期付き(10年だった)に難色を示して結局転職はしなかった。試験を受けることには反対しなかったから、受かるとは思っていなかったのだろう。
そして転職に反対したくせに、執拗にマンションを購入させるなど、妻はどうもわしの価値観とは相容れない。彼女とは同じ趣味で知り合ったのだが、こうしてみると、趣味以外はことごとく価値観が違っていて、(妻は非常に保守的な発想の持ち主)、普段の生活はともかく、いざというときの選択の仕方が全く違うので困ってしまう。
まあ、しょうがないけど。(ほぼ諦めの境地)。