ヘタレ投資家ヘタレイヤンの読書録

個人投資家目線の読書録

光車よ、まわれ!

天沢 退二郎 ブッキング 2004.8.1
読書日:2010.10.06

1970年代の名作の復刊、らしいが、わしは知りませんでした。作者は宮沢賢治に心酔している詩人だそうで、イメージ力とそれを記す文章力がまずすばらしい。感心した。面白いので、1日で読み終わってしまった。

自分たちが住んでいる町や学校が何者かに徐々に侵略されていく恐怖、それに立ち向かっていく子供たちの勇気。ありがちな設定ですが豊富なイメージ力でどんどん読み進んでいけます。読み終わった後、なんかぐらぐら揺れているような頼りない感覚に襲われました。

読んでいて不思議だったのは、子供たちのほとんどが母子家庭だったこと。父親がまったく出てこない。これが70年代当時の時代背景なのか、作者個人の経験によるものなのかよく分かりませんが、なんだか最初から欠落感が漂っている原因になっているような気がします。

★★★★☆

 


(P[あ]2-1)光車よ、まわれ! (ポプラ文庫ピュアフル)
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