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ディープテック 世界の未来を切り開く「眠れる技術」

丸幸弘+尾原和啓 日経BP 2019.9.24
読書日:2020.3.16

東南アジアが発展する中で新しい問題が起こり、それを解決するためにはハイテクだけではなく、すでにある枯れた技術を組み合わせて新しい結合(ディープテック)を生み出す必要がある。日本には眠れる技術がたくさんあり、これに貢献できる、と主張する本。

例えば、空気を特殊な水溶液にバブリングさせ清浄化する方法があったが、ポンプに問題を抱えていた。しかし、日本の企業のポンプの技術でそれを解決できたという。あるいはインドネシアで開発した水を通す舗装材料があるが強度に問題があった。しかし、日本の化学企業がもっていた技術でその問題を解決できたという。

ハイテクはアメリカ西海岸にあり、大きな根本的な問題(ディープイシュー)は東南アジアにある。日本にはハイテクはすくないが、バラエティに富んだ多くの普通の技術がある。両者を結びつけるには、日本は最適なポジションにあるという。

さて、こういう話を読む限りは、なにかいいことがたくさん起きそうな気がするが、出てくる話がどれも小さいので、投資家目線としては、これが大きなビジネスになる気がしない。日本のそれぞれのテック企業にとっては、ディープテックは生き残りのキーワードになるのかもしれないが、大きく発展するという気がしないなあ。和菓子の老舗が地元の産品を使って新しいお菓子を作ってみましたみたいな、そんな話に近い気がする。

そして著者らの問題意識が、地球環境の持続性の問題にフォーカスされていることも気になる。サスティナビリティ優先なのはいいが、いかにも偏った意識のようにも見える。

日本の企業でいえば、彼らが有望と考えている企業はユーグレナのような企業のようだ。ユーグレナは確かに大きく成長し、今後も成長するかもしれない。

この本を読んでわかったのは、日本が生き延びていく道はあるだろうということ。大きく成長するとは思えないが。しかし、日本は、伝統的な老舗企業のように、とりあえず生き延びることが今は大切なのかもしれない。そうやって次のチャンスを狙うような、そんなモードなのかもしれない。

しかし日経BPはこういう話が好きだなあ。

★★★☆☆

 


ディープテック 世界の未来を切り拓く「眠れる技術」

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