プリズナー・トレーニング 圧倒的な強さを手に入れる究極の自重筋トレ

ポール・ウエイド CCCメディアハウス 2017年7月28日
読書日:2018年05月13日

長年定期的な運動をしていなかったので、普段は使わない筋肉とかに衰えを感じています。それでラジオ体操をしてみたら、なかなか良かったので、何年も前からラジオ体操第1、第2を(ほぼ)毎日やっています。でもラジオ体操は筋肉トレーニングではないので、歳とともに衰える筋肉をどう補うかが課題でした。なので、そのうちジム通いをしたいなあと思っていました。

最近、股関節の動きが急激に悪くなり、脚(特に右脚)を回転させるような動作をするとひどく痛むようになりました。一時はあぐらをかくことも痛くてできなくなりました。これは大変なショックでした。ラジオ体操には、肩、腰などの上半身の動きに関するものが多く、股関節などの下半身に関するものがほとんどありませんので、対応できなかったのでしょう。股関節は自己流のストレッチを取り入れて克服しつつありますが(たぶん全快にはあと数か月かかると思いますが、生活に支障はなくなってきました)、しかしますますジムを真剣に考えるようになりました。でも何か機械を使って筋肉を鍛えることに違和感を覚えていました。

本書は機械を使わず、自分の体重だけを使って究極の筋肉を手に入れるためのシステムを紹介したものです。そもそも機械を使って筋肉を鍛えるのは20世紀の後半になってからで、それまで何千年もの間、アスリートや戦士たちは自分の体重を使ったトレーニングをしていました。そのトレーニングのことをキャリステニクスといいます。そのトレーニング方法は現代では監獄内で細々と伝えられてきました。理由は簡単で、監獄にはジム用のマシンなど置いておらず、身体を鍛えるにはこの方法しかなかったからです。著者は監獄で周りからなめられないために鍛える必要を痛感し、キャリステニクスで自らを鍛え上げました。

キャリステニクスは、マシンを使った方法よりも優れていると著者は言います。それはマシンを使った方法は人間の動きにとしては不自然なもので、しかも特定の一部の筋肉だけを取り出して鍛えます。が、筋肉がつながっている関節は鍛えないために、筋肉の発達に対して関節が追い付かず、関節が悲鳴を上げてしまうのです。キャリステニクスでは、人間本来の自然な動きに加え、筋肉と関節を一緒に鍛えます。というか、まず関節を鍛えるといった方が正しいかもしれません。

キャリステニクスは6つの動作しかしません。それは(1)プッシュアップ(腕立て伏せ)、(2)スクワット、(3)プルアップ(懸垂)、(4)レッグレイズ、(5)ブリッジ、(6)ハンドスタンド・プッシュアップ(逆立ちの腕立て伏せ)、の6つ。

面白いのは腹筋を鍛えるのにシットアップ(通常、「腹筋」と呼ばれているもの)ではなくレイズアップ(ぶら下がって足を90度に上げる)を行うこと。(5)ブリッジと(6)ハンドスタンド・プッシュアップは難しいため、(1)~(4)をある程度マスターしてから行います。

それぞれを10ステップで難しくしていきます。例えば、(1)プッシュアップでは、壁に向かって立って行うものから、最終的には片手で行うところまで、難しくなります。しかも、誰にでもできる、最初の立って壁に向かって行うプッシュアップすらも、やってみればかなり大変です。なぜなら、ゆっくりとした動作を求められるからです。2秒で動いて1秒静止し2秒で戻る、という動作ですが、次第に回数を増やして、最終的には50回行うということになると、かなりのエクササイズです。

また(2)プルアップでは、なにかぶら下がるところが必要になります。これは難問ですが、懸垂器(いわゆるぶら下がり健康器)を買うのが一番いいみたいです。1万円以下で買えます。しかしプルアップも、実際に懸垂器を買うまでは、そこらの机とかを使う簡単なステップをこなしてからなので、急いで買わずに、進捗を見ながら購入すればいいと思います。懸垂も最終的には片手で自分の身体を持ち上げるところまでが最終目標です。

このように簡単なものも大変なので、最終目標に達するのは、1年以上先を見込んでいます。これまで何もやっていない初心者が始めると、数年はかかるでしょう。そのくらい、ゆっくりと段階的に進めることを求められます。身体に無理をかけず、したがってケガもまったくせずに、次の段階へ着実に進んでいくことを「筋肉を貯金する」と表現しています。資産を蓄やすみたいに、ゆっくりと着実に増やしていくのです。この資産は一生使えるので、数年かけても遅すぎるということはありません。

私は超絶的なパワーを求めているわけではなく、身体がスムーズに動けばそれでいいので、たぶん最初の段階の軽いエクササイズでも十分なのではないかと思いました。

表紙は何かふざけているような絵ですが、至極まじめでいい本です。

(2019.10.16追記:このトレーニング、いま現在やってません(苦笑))

★★★★★

 


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