茂木 誠 SBクリエイティブ 2017年9月5日
読書日:2019年2月25日
何とはなくネットで見かけて読んだ本。出版は2017年9月と、1年以上前だが、いまでも十分に使える。なるほど。歴史の目で見るというのは、とても射程が長いのだ。素晴らしい。
何とはなく知っていたことが多いが、こうしてまとめられると、なかなかよい。知らないことももちろんあって、知識の中で抜けていたピースが埋められていく感覚を味わった。
個人的にはアメリカ政治の民主党と共和党の歴史が良かった。なぜ2つの政党がそういう特徴を持っているのかが分かった。共和党がビジネス寄りのように見えていたが意外に保護主義的だったり、民主党は人権や自由貿易に熱心だが、意外に戦争好きでほとんどのアメリカの戦争は民主党が起こしているとか、これは分かりやすい。
中東関係も面倒臭い地域だが、こうしてまとめられると分かりやすい。
アメリカ、中東、ヨーロッパ、東アジアの歴史を見ると、どこにでもからんで意外な存在感を発揮しているのがロシアだ。GDPが韓国ぐらいしかないのに、経済力以上のこの存在感はなんでしょうか。もうユーラシア大陸にでんと広く大きく存在しているからとしか言いようがないですね。不思議な国です。
さくっと世界を振り返るのに最適な本です。
★★★★☆