ヘタレ投資家ヘタレイヤンの読書録

個人投資家目線の読書録

2021-01-01から1年間の記事一覧

2040年の未来予測

成毛眞 日経BP 2021.1.12読書日:2021.9.25 もと日本マイクロソフトの成毛眞が2040年の世界を未来予測をするという触れ込みの本。 この本、人気あるんですよね。図書の予約をしてからずいぶん待たされましたから(笑)。しかし読んでいると、違和感あ…

大丈夫じゃないのに大丈夫なふりをした

クルベウ 訳・藤田麗子 東京ダイヤモンド社 2021.4.13読書日:2021.9.22 がんばっても結果ができないときは、一度休んでから新たな道を目指そう、と自己再生を呼びかける本。 最近、韓国系のこうした自己再生を目指すコーチング的な言葉を綴った本が熱い。お…

日本、ついにインフレ? 100円ショップにインフレを見た

日本はデフレが常態化し、値段が上がらないということで有名だった。値段は需要と供給で決まり、いままでは過当競争で供給が圧倒的だったから、値段は上がりようがなかった、と思われていた。 最近あちこちで値段がちょくちょく上がり始めているという話は聞…

固定資産税をクレジットカードで支払ってポイントをもらう

2021.9.19 わしは税金に関してはおとなしく支払う方だと思うが、所得税や消費税はともかく、どうも固定資産税だけはなんとなく払いたくない。この税はとてもよろしくない。好きになれない。住んでいるところのせいか、少しずつ上がっていくのも憂鬱だ。 きっ…

ライティングの哲学 書けない悩みのための執筆論

千葉雅也 山内朋樹 読書猿 瀬下翔太 講談社読書日:2021.9.20 書く悩みを抱えている(いちおう)プロの書き手たちの座談会で、最初はアウトラインプロセッサとか最新の便利ツールの話をしているが、そもそも書けない、書くネタに困る、モチベーションが上が…

新ジャポニズム産業史 小ネタ

「新ジャポニズム産業史」を読んで思い出した小ネタを書く。 たぶんほとんどの人はこの本を読めば自分はどうだったかな、と考えるんじゃないだろうか。そしてなにか思い出すのではないだろうか。 わしはポケットモンスターのアニメについて読んでいて、ちょ…

新ジャポニズム産業史 1945−2020

マット・アルト 訳・村井章子 日経BP 2021.7.26読書日:2021.9.19 80年代のアメリカで日本の文化に耽溺して成長した著者が、戦後の日本文化がいかに世界、特にアメリカに影響を与えてきたかを検証した本。 いちおう2020年まで書かれているけど、中身の…

アクセスランキング 2021.9.19

非常にアクセス数が少なく(みなさんご想像の通りです)、駄文を書き散らしているこのブログですが、1年も経つと、さすがに何やら薄っすらと変化というものが現れてきます。 そうです。アクセスランキングが変わるのです。 アクセス数の多い他のブログでし…

日本経済学新論  渋沢栄一から下村治まで

中野剛志 ちくま新書 2020.5.10読書日:2021.9.16 ナショナリストの中野剛志が、日本の経済を引っ張った偉人たちは合理的な学問としての経済学ではなく、プラグマティズムと国の発展を考慮した経済ナショナリズムを展開したと主張し、それはいまの最先端の経…

つりばしゆらゆら

もりやまみやこ つちだよしはる あかね書房 1986.3読書日:2021.9.9 (ネタバレあり 注意) つりばしのむこうにきつねの女の子がいると聞いて、女の子に会いたくて苦手なつりばしを渡ろうとがんばるきつねの男の子の絵本。 一時期、児童文学ばかり読んでいた…

なぜ生物は生きようとするのか 新基礎情報論を読んで考えたこと

すまん。内容は題名とは異なっている。わしがこれから話すのは、別に生物は生きようとしているわけではない、という話なのだ。 新基礎情報論で著者の西垣は「意味」とは何かについて述べ、結局それは、「生物にとっての価値/重要性」なのだという。 そうす…

新基礎情報学 機械を越える生命

西垣通 NTT出版 2021.6.21読書日 2021.9.7 生命と機械は別の情報システムであり、コンピュータから人間を越えるスーパーインテリジェンスが誕生する可能性はなく、生命を中心とする新しい情報学が必要と主張する本。 2010年代に入ってからシンギュラ…

世界のリアルは「数字」でつかめ!

バーツラフ・シュミル 訳・栗木さつき、熊谷千寿 NHK出版 2021.3.25読書日:2021.8.30 夢のような未来ではなく、リアルな今を数字で感じとることが大切と主張する本。 シュミルはエネルギー関係が専門らしいが、徹底的なリアリストらしい。ここには、AI…

ターシャの庭

ターシャ・テューダー 写真:リチャード・W・ブラウン 訳:食野雅子 メディアファクトリー 2005.6.3読書日:2021.8.28 絵本作家ターシャ・テューダーがバーモント州の山奥に作っている庭の写真集。日本オリジナルの本。 ターシャ・テューダーってどんな本を…

混迷の国ベネズエラ潜入記

北澤豊雄 産業編集センター 2021.3.22読書日:2021.8.28 無能な左派政権により国家が破綻寸前と言われるベネズエラに潜入して、国民の生活は意外に普通であることを報告した本。 昔(19世紀ぐらいまで?)の冒険者というのは、未知の土地にでかけて、そこ…

LIFESPAN(ライフスパン) 老いなき世界

デビッド・A・シンクレア マシュー・D・ラブラント 訳・梶山あゆみ 東洋経済新報社 2020.9.29読書日:2021.8.24 老いとは自然現象ではなく病気であり、治療することが可能だと主張する本。 シンクレアはオーストラリア出身の生物学者で、生物が老化するメカ…

私の少女マンガ講義

萩尾 望都 新潮社 2018年3月30日読書日:2018年07月08日 いまだに第一線で話題作を提供し続ける萩尾望都がヨーロッパで行った講演をもとに、インタビューを追加し、最近発表したポーの一族の最新作までの話までを載せたもの。 萩尾望都のお話の作り方が聞け…

少年の名はジルベール

竹宮惠子 小学館 2016.2.1読書日:2021.8.19 漫画家、竹宮惠子がライフワーク「風と木の詩」を出すまでに経験した、自分のスタイルを確立する苦闘、大泉サロンでの萩尾望都との共同生活と彼女への嫉妬、影のプロデューサー増山法恵とともに少女漫画を変革す…

いちばんやさしいビジネスモデルの教本 人気講師が教える利益を生み出す仕組みの作り方

山口高弘 (株)インプレス 2019.7.21読書日:2021.8.16 自らも起業経験があり、独立起業家・企業内起業家を支援する著者が、起業の基本を、特にビジネスモデルキャンパスというツールを使って解説した本。 ビジネスモデルキャンパスというツールは知らなか…

「良いデジタル化 悪いデジタル化」を読んで考えたこと

「良いデジタル化 悪いデジタル化」では、日本では分散、オープンな変化に対応できないのは、日本の組織構造とあっていないからとし、日本人の意識そのものを変えないとデジタル化は難しい、という話だった。 なぜ変わらないのだろうか? いぜんわしは、国民…

良いデジタル化 悪いデジタル化 生産性を上げ、プライバシーを守る改革を

野口悠紀雄 日本経済新聞社 2021.6.18読書日:2021.8.13 日本のデジタル化が進まないのは、日本の組織構造にあり、意識を変えない限り不可能と主張する本。 野口悠紀雄はわしの敬愛する経済学者で、仕事の生産性をあげようという意欲に溢れた人でもある。彼…

三体Ⅲ 死神永生

劉慈欣 訳・大森望、ワンチャイ、光吉さくら、泊功 早川書房 2021.5.25読書日:2021.8.10 (ネタバレあり、注意) 地球は暗黒森林の原理を使って三体人の地球侵略を抑止することに成功するが(三体Ⅱ)、その面壁計画の陰で極秘の階梯計画が進行、その発案者…

しょぼい起業で生きていく 持続発展編

えらいてんちょう イースト・プレス 2020.12.21読書日:2021.8.5 生き残るだけならしょぼい起業でもなんとかなるが、店を続け、さらにゆとりを持つには人を使い、さらには普通の起業家に発展していかないといけないと指南する本。 「しょぼい起業で生きてい…

スピルオーバー ウイルスはなぜ動物からヒトへ飛び移るのか

デビッド・クアメン 訳・甘糟智子 明石書店 2021.03.31読書日:2021.8.4 動物からヒトに病原体が伝染る人獣共通感染症(ズーノーシス)に魅せられたジャーナリストの著者が近年盛んに起こるようになったズーノーシスについて、アウトブレイク(急激な感染)…

果てしなき探求 知的自伝(上下)

カール・R・ポパー 訳・森 博 岩波書店 2004読書日:2010.09.02 ウィーン出身で科学に関する哲学を多く行ったポパーの自伝。 ポパーに興味があったので、読んでみた。知的自伝と書いてあるとおり、普通の自伝と異なって自分の哲学がどんなふうに発展してきた…

万引き 犯人像からみえる社会の陰

伊東ゆう 青弓社 2021.5.20読書日:2021.7.22 万引きGメンを20年以上やり、5000人以上を捕捉し、映画「万引き家族」の監修もしたベテランが、最近のコロナ禍を含めた最近の万引き状況を多数の実例をあげて報告する本。 わしはけっこう貧困問題に関心が…

漂流者の生き方

五木寛之 姜尚中(カンサンジュン) 東京書籍 2020.8.31読書日:2021.7.19 故郷から離されデラシネ(根無し草)である五木寛之と姜尚中が、漂流者として生きるということはどういうことか、ということを話し合う対談。 五木寛之はずっとデラシネのことを書き…

世紀の大博打 仮想通貨に賭けた怪人たち

ベン・メズリック 訳・上野元美 文藝春秋 2020.7.30読書日:2021.7.18 フェイスブックを扱った映画ソーシャルネットワークですっかり悪役にされた双子のウィンクルボス兄弟が、再起を賭けてビットコインで勝負で出る実話。 映画のソーシャルネットワークは見…

「外食の裏側」を見抜く プロの全スキル、教えます。

河岸宏和 東洋経済新報社 2014.6.1読書日:2021.7.11 競争の厳しい外食産業でコスト削減のために行われていることを食品産業を渡り歩いたプロが教え、その見抜き方まで伝授する本。 著者は食品工場でハムを製造する仕事からはじめ、卵の工場、スーパー、コン…

数学に魅せられて、科学を見失う 物理学と「美しさ」の罠

ザビーネ・ホッセンフェルダー 訳・吉田三知世 みすず書房 2021.3.16読書日:2021.7.14 新しい基本的なデータが発見されない年月が30年以上に及ぶうちに、理論物理学は道を失い、何でもありの状態に陥り、生み出された多数の理論はもっぱらその美しさで正…

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